仮想通貨にふれると「マイナー」とか「マイニング」という言葉に辿り着いてデジタルなのに直訳して「採掘」とか言われても今の日本ではピンとくるのは70歳を超えた高齢者ぐらいだと思います。私が簡単に理解できたのは宝飾業界の取材経験からでした。
そもそも「ダイヤモンドはなぜ愛されるのか?」を考えて買っている人は少ないと思います。
調べると意外とあっさり答えは見つかりますが会話はいつも大きさとお値段。同じように「ビットコインはなぜ愛されるのか?」を考えて買っている人は少ないと思います。調べると意外とあっさり答えは見つかりますが会話はいつも時価総額とお値段。
さてと…
宝石の採掘現場に行くと泥だらけになって採掘してる人がいて、早朝から日暮れ以降も土を掘り返しています。本当に泥だらけ。仮想通貨は泥だらけにはなりませんが、先日書いたMinerGate(マイナーゲート)の仕組みはこれと同じ。宝石も仮想通貨も掘る人のことをマイナーと呼んでいます。
宝石の採掘現場で掘っているうちに原石[仮想通貨]が見つかって「うぉぉぉ!」となりますが出てくる原石は種類によってお値段ピンキリ。ちょっと掘れば簡単に見つけられる[バイトコインのような]ものからダイヤモンド[ビットコイン]のように手間のかかるものまで。
掘っていればそれなりに原石は手元に確実に貯まります。例えば下の写真のように目方は大きいけど価値は低いという原石は、流通量は多いけど価値はどうなの?という仮想通貨に似ています。
これを売買する仲介ブローカーがこの原石を転売します。
ここで採掘者(マイナー)はやっと労働の対価を得ます。稀少な原石だと高く売れるし、例えばそこらじゅうに転がっている(下の写真の)ような原石だとお安い。
[ これは採掘した仮想通貨を取引所で売買したり、それを元手に別の仮想通貨を買うことと似ています。ネットで仲介業は自分自身。]
この原石を磨く人[ICOやトークンセールする会社]がいます。ここでやっと製品に近づき単なる鉱石が輝きはじめます。でも宝飾品ではなく磨いただけ。
ここから職人の腕でカットし、デザインされます。このカットをどうするかが輝きのヒミツだったりします。このカットやデザインはICOの中身やトークンの使われ方に面白いアイデアが詰まっているかに似ています。
その宝飾品(商品)を身につけてファッションを楽しむ状態が、ICOやトークンセールが実を結び「最初の頃は胡散臭い(ただの石ころ)って言われてたんやでー」と言いながら仮想通貨決済している時。
今はこの全プロセスが全世界同時進行で進んでおり各仮想通貨が群雄割拠。そのおこぼれにあやかろうと世界のデジタル山師が電気代という労力でマイニング(採掘)を楽しんでいるわけです。本当はもっと細かい意味(検証など)がありますが表層的には似ているということです。
オジサンが20代の頃に流行っていた宝石の一つはタンザナイト。
80年代に知られるようになった新しい宝石です。鉱物なので時を経て新しい宝石[新しい通貨やトークン]として認知されます。し、か、し、元はただの石ころ[仮想]です!その石ころに価値があると思うのが人間。たぶんボノボに見せてもバナナを好むかと…。
よくこんなプロセスをデジタルに置き換えたと思う今日この頃です。Satoshi Nakamoto…何者?未来の結婚は給料3ヵ月分相当の仮想通貨を持ってないとダメですかね。
そこで思ったのですが、宝石を掘っているマイナーさんが掘った宝石をデジタル流通させたら面白いんじゃなかろーか?と。ダイヤモンドをはじめとする宝石はお店で見せてもらうときは正に「目がくらむ輝き」なんですが、問題はそれを掘っている人まで辿ると未成年以下の児童労働が問題になります。これはコーヒー栽培とかも一緒。表面上は善処改善のニュースを聞きますが「ほんまに?」と思いますよね。そういうことをクリアできる気がします。
つまりあまねく業界に技術応用できるのでティッピングポイントを過ぎれば「お前の会社まだブロックチェーン導入してないの?」となります。
スーパーに並ぶ野菜と一緒で採掘者の顔(というか、名前?)が見える宝飾品。おそらく中央集権系のデジタル通貨ならあっという間に出来上がってしまいそうな気がします。
(またつまらぬ妄想を書きました)
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