認知症スタートの母親に(今更)LINEのCLOVA Friends投入

介護
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長生きするとボケるというのは仕方ないことですな。もうどーしようもない。

2020年の認知症患者は603万人だったそうです。予測では2025年に約730万人が認知症になるらしいのですが、身内でその兆候が現れて感じることは「足腰元気だと徘徊するというのはこのことか。これだけ認知機能が低下しても介護認定レベルが低いと居宅介護は困難極まりないな」ということ。基本的に体は元気でいてもらわないと困りますが、元気だと徘徊に困るという…ややこしい病気ですな。

人によって親への思いや感情は千差万別でひとつとして同じものはないと思いますが、わりと共通していると思うのは「壊れゆく姿を見る儚さ」かと思います。

自分の両親もかつて文字を書かせると力強い字でした。息子は(髭の風貌でも)だらしない丸文字を(好んでは書かないけど)書くタイプですが、親はワープロ登場以前に活躍した世代なので文字も上手な方だと思います。母親は枯れた字が上手かった。それが今では真っすぐ書くことも難しく、父親はミミズが這うような文字になっております。

日々気力が衰えると同時にボケた会話も増し増し。携帯電話とリモコンの区別すらつかずリモコンを握って会話するような動作を見ますと「いよいよだなぁ」なんて思うわけですが、そうかといって急に全部が壊れるわけでもなく極めて正常なトークもあったりします。

しかし日々できることが限られるので簡単なことをスマートスピーカーに頼む作戦。脳は使わないとボケます。

目的は簡単な会話で老いゆく脳を刺激したい

よもやこんなことにスマートスピーカーを使う日が来るとは思ってもみませんでしたが、実は2017年にLINEのクローバを買って試しました。メモが5年前ということに驚き。

一家に一台スマートスピーカーやロボット登場の時代へ
Appleサービスにどっぷり生活ですので購入するのは来年の話しになりますが再びスピーカーの概念が再構築されることに大津波警報発令中でしょうか?百聞は一見にしかず。

この「Clova wave」は半年ほどで処分。その後「ok Google」から「Alexa」と渡り歩き今は何も持っていません。使い始めると面白いのですが極めてインドアなオモチャですし、独身が室内でスピーカー相手にトークに没頭してたら病です。

そんなこんなで改めてどれを買おうか悩んだ挙句に選んだのがタイトル写真の通りCLOVA Friendsのブラウンです。アプリでおなじみ。

 

2021年にCLOVA Friendsのブラウンを選んだ理由

最大の理由は呼称の短さ。呼びやすさはとても大事。

例えば旅行商品で記憶に残るのは基本3文字。代表的なのが「ルック・エース(JTB)」「(日本旅行)マッハ・ベスト」「(ジャル)パック」「(ANA)ハロー」。なんといっても短いので覚えやすい。

なにせ80オーバーが使いますから「アレクサ」「ok Google」「Siri(←2文字だし…)」でも問題ないんだけど「クローバ」の方が言葉の意味に違和感がないかな、みたいな。使い方を母親に説明すると「太郎か次郎か分からんけどよー使うかね」と申しておりました。

でもね、本当の理由それは安かったから。(そこかょ

 

CLOVA Friendsは2018年時点で酷評の商品。でも買った。

waveを使ってましたから酷評は知っておりました。

いわゆるドメスティック仕様すぎて人気が出なかったわけですが、今もメーカーサイトは強気な価格設定。「叩き売るほどじゃないから暫く放っておけ」価格ですかね。

CLOVA Friendsはwaveより音質が劣ります。ですので定価で買うとこれより高音質スピーカーは山ほどあるので高い買物に感じます。そして2021年視点だとLINEという会社自体がスマートスピーカー投資を放置した感もあります。

今更CLOVAを買わなくてよくねです。 

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しかしこいつをブックオフで2,000円(税込)で見つけたので迷うことなくブラウン購入。

もちろん赤外線ドック(Clova Friends Dock)付き。

しかも赤外線ドックが2個。要らんけど…

 

使いたい機能は「簡単な音声指示のやりとり」と「テレビ操作」

「クローバ、今日の天気は」「クローバ、最新ニュースを教えて」「クローバ、ラジオをかけて」という極めてベーシックな問いかけと返事。

なかでも使わせたかったのが「クローバ、テレビをつけて」です。各社共通「赤外線ドック」でリモコン学習させればスピーカーが音声リモコンに早変わり。

80歳になりますとテレビのリモコンボタンの文字もメガネなしでは読めません。操作も忘れます。なにより日々出来ることが減る一方ですし気力も失せるばかり。そんなバカなと思いますが今まで出来たことが出来なくなるのが老化です。

しかし自分の意思でテレビを音声操作してニュースをアップデート出来ることが脳活に潤いを与えてくれるはず。もちろんこれらはその他メーカーのスマートスピーカーでも出来ます。

これらの音声コマンドを覚えないとスマートスピーカーが正しく動きません。この言葉を覚えて動かすことが脳に刺激を与え、壊れゆくアタマを少しでも働かせてボケを遅らせたかったのでした。

スマートスピーカーはどこでも誰でも使えますが、福祉施設の相部屋や個室に放り込まれた後では無理ゲー。これが福祉施設の各利用者毎に設定できたらもっと売れますよね。(繋がらない方がいいことも多々ですが…)

 

問題は「テレビの音声を」スマートスピーカーで聴く方法

こんな簡単なことがテレビで出来ないというのも変な話ですが…

パソコンでは悩みにもならないことが電波で動くテレビは2021年時点でもBluetooth対応出来ていない製品の多さにちょっとした驚き。そらー日本の家電メーカーが続々と自害するわけです。

「CLOVA Friends」のブルートゥースは「Bluetooth4.2」。ブルートゥース4.0以降であればどれでも互換性があるのでこの点は合格。ちなみに最新の「Bluetooth5.0」との違いは通信範囲の広さと省電力化だったと思うので「Bluetooth4.2」と「Bluetooth5.0」をつないでも音質は一緒。

「Bluetooth4.2」の最大通信速度は1Mbps、「Bluetooth5.0」の最大通信速度は2Mbps。

何はともあれ誰でも思いつくのが「テレビのイヤホンジャックの穴(AUX)からBluetoothの音声を送信すればCLOVA Friends(のようなスマートスピーカー)で受け取って音を聴けるんでね」と思いますよね。 

そこで下の写真のような家の中に転がっている転送装置をつけてトライしても使えません。

一見使えそうだけど受信機能だからダメ

これは私が昔の車で使っていた1000円ぐらいで売ってる「BL-51」というBluetoothの受信装置。「Bluetooth3.0」ですが「Bluetooth4.0」以上でも使える設計らしく「アドバンスオーディオディストリビューション(A2DP)音声通信」対応。iPhoneの音楽をこれ経由で車のオーディオから鳴らしておりました。

さらば愛しのミニクーパー (ABA-MF16 R56)
愛車のミニクーパーとお別れするのでメモを残そうと思います。というか、私のメモは売却時ばかりなので参考になることは少ないと思いますがこの車は情報を探している方も多いと思いますので良し悪しのメモです。

これが使えない理由は簡単でiPhoneのようなデバイスから飛ばす音を拾う受信機だから今回の目的はテレビの音をスピーカーへ送信(機)してくれるやつ。

 

買ったのはELEGIANTのBTI-066というBluetooth送受信器

類似品はいろいろあるのですが1000円割引送料込みで2400円だったのでコイツに決定。LINEのクローバ群は使い慣れたLINEアプリ内でBluetooth設定できるのが便利機能のひとつ。

ご覧の通り接続デバイス名を目で見て選択設定

上の写真(BL-51)のように文字の表示ディスプレイやLEDなどが無いと視覚で動作確認ができない機器でもアプリ内検索結果から目視選択できるのでBluetoothでテレビ(BTI-066)とブラウン(Clova)を結びつけるのは数秒で終了。超かんたん便利。

下の写真が連携済み。テレビ音声をイヤホンジャック&Bluetooth経由でブラウンへ飛ばす設定ですが「TX、SBC、AUX」の3ヶ所が光っていればok。

ちなみによくあるトラブルは「RX(受信)モードの設定は各種デバイスと簡単に接続できるのにTX(送信)モードはエラーの連続で接続できない」というカキコ。この問題の9割はELEGANT (BTI-066)とデバイスを近づけることで解決します。

私の場合だとELEGANTとClovaをくっつくほど真横に置いて設定すれば一発接続です。「1mも離れていないのになんで?」とか「ELEGANTとデバイスの間に自分自身が立ち塞がって接続を阻害してた」なんて場合に有効です。

ELEGIANT BTI-066

  • 【光ファイバー接続】OPTモードでは、TVオーディオ出力をAOTOからPCMに調整してください。光ファイバー端子の接続口があるテレビやプロジェクターなどは、光ファイバーケーブルは大変便利です。さらに高品質・低遅延・安定のオーディオを楽しむことができます。また、3.5mmオーディオケーブル、RCAオーディオケーブル(オス)装備されます。
  • 【1対2接続可能】☀受信機 (RX)モード:イヤホン/スピーカーなどを無線接続して、Bluetoothレシーバーによってにワイヤレスになり、Bluetooth搭載のスマホなどのオーディオを無線で満喫できます。★送信機(TX)モード:Bluetooth接続に対応していないテレビなどの音源をBluetoothトランスミッターの3.5mmオーディオケープル接続して、Bluetoothイヤホンで再生しでき、2台同時接続できます。
  • 【Bluetooth 5.0 安定の高音質】Bluetooth5.0を採用し、送信(TX)/受信(RX) スイッチの切替できます。一台二役、面倒な配線からワイヤレス環境に変更できます。 コーディックとはCD音質の クリアな規格です。Bluetooth 5.0 はBluetooth 4.2の約2倍のデータ送信スピードと安定した接続性能(最大10m)を実現しました。低遅延技術により、ゲームや映画を見ているときに気になる音声遅延を低減します。安定したオーディオ信号を楽しめます。
  • 【長時間再生と高音質コーデック】高品質なリチウムポリマー大容量バッテリーを搭載し、トランスミッター(送信機)モードで最大20時間、レシーバー(受信機)モードで最大17時間の長時間お楽しみいただけます。 対応プロファイル: A2DP 、AVRCP 。SBC、AACの高音質コーデックに対応し、接続するだけの簡単設定で音声遅延を極限まで抑え、TV/映画/ビデオの音声を、違和感なく視聴することができます。高音質の音楽が楽しめます
  • 【技適マーク取得済】電波法を無視した違法な商品の流通が多数見受けられますが、弊店は技適マークを取得し、安心で安全な製品を提供します。 技適認証番号:R210-127505 ELEGIANTからご購入の場合、メーカーの18ケ月保証が付いています。18ケ月保証期間内の故障は、当社に連絡を下されば責任を持って対応致します。パッケージ内容:BTI-066デバイス、TOSLINK SPDIF 光デジタルケーブル、3.5mmAUXオーディオケーブル、3.5 mm AUX-RCAオーディオケーブル変換ケーブル、Micro USB充電ケーブル、取扱説明書。

全くの余談ですがこの商品をはじめとする類似品を使えば、かつての有線オーディオスピーカーを無線にして楽しめます。たぶん多くの人が「このスピーカーいい音出るんだけど時代に合わなくなったし処分するか」の再利用化へ。庶民が簡単に、手頃に、安価で再生できるまでに10年要した印象です。

これで母親のボケるスピードが遅くなれば4400円なんて激安投資です。あれだけiPad操作に慣れていた母親でも使い方を忘れて使えなくなるなんてね。人生は儚いですな。

本当はコレで終える予定だったのですが、このスピーカーは360度方向に音が聞こえる仕様なので夜こっそり音声を聞きたいという時の対策として…

 

AfterShokz Aeropex 骨伝導ワイヤレスヘッドホンを導入

ヘッドホンでも良かったのですが、内耳に不調を抱えており、いずれヘッドホンすら邪魔臭くなる日も遠くないと思い散財しました。ちなみに私のヘッドホン歴メモは以下のとおり。

普通は空気の振動で音を聴くのですが、「アフターショックス」は骨を通じて聴覚神経に伝わり音が聴こえます。よって耳を塞がない状態で音が聞こえる優れモノ。最新の「エアロペックス」の軽量感たるや最高。

AfterShokz Aeropex 小さく、軽く、明瞭な音認識が可能

骨伝導イヤホン - Shokz(ショックス) 日本
オープンイヤー体験に設計され、Shokzの革新的なオーディオ世界をご覧ください。完全ワイヤレスイヤホンのOpenFit、骨伝導イヤホンのOpenRun Pro、OpenSwim、OpenComm 2を...

調べていると「骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用 トランスミッター付き」というのが売られておりました。これが音声反応してくれるとスマートスピーカーと差別化した商品になるわけで、孫さんが「日本はAI化に出遅れた」というのも頷けます。

OpenRun スポーツワイヤレス骨伝導イヤホン – Shokz (ショックス) 日本
最先端の骨伝導技術により、OpenRun スタンダードモデル 骨伝導イヤホンは従来モデルより優れた中高音を実現しながら、振動をより小さく抑えることに成功しました。耳を塞がないため環境音を聞き取りながら...

結局なんやかんやと25000円の出費となりましたがこれにて完了。

先程「このクマの名前はクローバ。太郎でも次郎でもいいけどこれに関してはクローバ。クローバと喋るとこの(下の)部分が緑色に光る。それを確認したら”テレビをつけて”と言ったらテレビがつくようにしたよ」と説明したらクローバが見事に反応。音声でテレビを点けていました。

昨今コロナ禍で施設で暮らす高齢者と家族が面会できない、Zoom面会、パテーション越しというニュースをよく目にします。そういった人間的ではない対応の数々を目にしますと「そらーボケるって」とおもいます。人との関係性を強制的に絶たれるストレスたるや。

実は先日長男が「最近LINE使ってる」と言ってましたからクローバ経由のLINE音声トークも可能です。やろうと思えば色々なことが出来ますが、いざ自分の親が認知になって感じることは、この病気は予防しかないので「ちょっとおかしいな」と感じたら一日も早く対応すべきでしょうね。

頭は使えば使うほど冴え、使わないで放っておくとボケてくる。

以上、認知症スタートの母親に(今更)LINEのCLOVA Friends投入のメモでした。

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