去年のいつ頃か忘れましたがネットでしか付き合いのない方と「ご馳走するし、そのうち酒でも飲もう」なんてことを言いつつ最近は安い焼酎しか飲んでおらず「銘柄なんてすっかり忘れた」と思いながらニュースで竹鶴のヴィンテージが市場から消えるニュースになんとなくアンテナが反応し始めております。ウイスキーは終売続きですね。
まぁ、そういう口実の元に強い酒で喉を潤したいだけのことです。
若い頃、酒好きでもないのに飲んでいた
そもそも酒なんて酔えればなんでもok派ですが、そんなことをしていると体を壊すので25歳頃を境にウイスキーの暴飲は止めました。もう古い話しですが、旅の仕事で大人の団体相手で男が酒の席を共にすること大変。実は私は酒好きではありません。なぜなら酔うのに量と質が要るから。その頃業界の大先輩と酒を飲んでウイスキーボトルを数時間で空にして驚かれたことがあります。
ウイスキーを止めた後はワインにハマりましたが、それもどちらかというと仕事でお客さんに銘柄を聞かれたときに答える行為だったので美味しいと思って飲まない人生。貿易自由化の恩恵によるマーケティングにハマったとも言えます。
さらにその先の5年ぐらいで再びお客さんとウイスキー飲み再開。流石に度数が50度を越すと酔いも早いです。この頃ヴィンテージの山崎や響を飲む機会に恵まれていたのですが自分が25歳でスイッチを切っているので旨いと思って飲んでないですね。当然ですが暴飲はしていません。
そして田舎ジジイ計画を皮切りに少しずつ焼酎にシフト。それが今です。基本的にはキリッとした米焼酎ばかり。たぶん自分の人生でブランデーやコニャックは口にしていても片手で足りる程度だと思います。
そこへ来てニッカのヴィンテージが消えるニュースはちょっとした衝撃。そこで約20年ぶりに自分の意思で「よしっ、ウイスキーを嗜む生活を再開するぞ」宣言です。
でもね、いまスーパーに並ぶ似非ウイスキーが酷すぎる件
既出ではありますが本当に酷い有様ですね。本当に。
あくまでも大規模小売店舗系ですが、その酷さは大勢の方が書かれている通り。今生まれ育つ子の視界に入る酒がこんな代物かと思うと考えさせられます。まさに格差社会。放送禁止ならぬ販売禁止レベルばかり。昨今話題の原酒不足の知られざる部分が気になります。おそらく10年を待たずして再び目にすることが出来ると思いますが、一般的には最低でも5年、10年、12年、15年、20年とお目にかかれないわけで、未来の日本人に酒を嗜むゆとりが残っていればよいですが。
少子化はヴィンテージウイスキーに例えると話が簡単ですね。
株より、金より、FXより、仮想通貨よりウイスキー保持が資産価値を高めた平成末期
今はノンエイジウイスキーで埋め合わせの最中ですが、4-5年前に発行されたウイスキーの本や雑誌を見ると、ほとんどのヴィンテージが「入手しやすい」と書かれています。それが今では殆ど入手不可能。コストパフォーマンスが高いウイスキーはノンエイジでも最低2倍、ヴィンテージとなればブレンデッドモルトでも手が出せない高騰ぶり。中には3倍、4倍のお値段も。ここまで値段が動いたのも過去にない気がします。
短期の株売買で資産倍増は至難です。シードマネーが一瞬で吹き飛ぶことはあっても2倍というのは投資家のイグジットであれば既定路線でしょうが平民には難しい戦略。それがウイスキーを持ってるだけで価値が倍増。ローカルの酒屋で宝探しせねば。
ここまで国内のヴィンテージやノンエイジが高騰すると、バー経営も大変でしょうね。よもや日本のバーで日本の酒が飲めない時代が来るなんて想像し難い。バーにはバーのウンチクを楽しむ価値がありますが、ここまで高いとウイスキーは家飲み仕入れの方が安いこともあり得ます。酒屋も本屋やBOSEと一緒で店舗ゼロに秒読みです。
国産ウイスキーは高嶺の花なので外国産でリハビリ
そんなこんなで久しぶりにウイスキーを再勉強しています。
主たる目的は冒頭の「そのうち酒でも飲もう」の約束を果たすべく錆びを砥ぎ直すためですが、もう一つはこれから縮小する日本人マーケットを外国人に埋めていただく時、やはり最後発でも「世界5大ウイスキー」の一角ですから、日本に来られた方に美味しいものを紹介できる知識は整理しときたいと思ってのことです。
しかし問題は「国産ヴィンテージウイスキーが高すぎる」件。
もう少し仕事にハッスルしてればサクっと買う性格なんですが、今年からはポンコツ両親にも時間を大幅に割く必要があり、何より本当にお高い。ビックリなお値段。そこでリハビリを兼ねて日本以外のヴィンテージ系でリハビリ開始。
ただね、ラフロイグのように消毒液のようなアクの強い酒は飲みませんし攻めません。「くさや」「鮒鮨」「納豆」も食べる派ですが、癖になるほど旨いと思ったことは一度もないので好んで食べないのに似ています。どちらかというとフルーティーでスイートで飲みやすいものばかりでリハビリです。髭ボーボーで見るからに酒を浴びるほど飲みそうな風貌のオヤジでも性格は大人しいのでございます。
ウイスキーが苦手な人にオススメする飲みやすい銘柄を収集開始
私の場合、新地や銀座でそういう席に預かると、9割はサントリーでした。経営者の9割は私よりはるかに高齢のせいでしょうね。山崎2割、響7割かな。サントリーのサイトを見ても商売上手がわかります。酒にも金をかけてますが、酒以外にも金をかけてストーリーを作ってしまうのはサントリーのお家芸。ニッカサイトと比べれば一目瞭然。それにしても高価なアルコールを嗜む時間を共有いただけたことに感謝しかありません。
そんなことを思い返しつ、かつて楽しんでいた酒を発注。
- エドラダワー 10年
- グレンファークラス 10年
- ザ・グレンロセスセレクト・リザーブ
- ニッカ ピュアモルト系
ニッカは少し個性がありますし、アマゾン価格はおすすめしませんが、それ以外はウイスキーなんて一切飲まない女性が間違ってこのサイトに辿り着き、銘柄だけで買ってもハズレなし。アマゾン価格も問題なし。基本スイート系。ツーンとしないタイプのウィスキーです。
そして、飲んだことないけど注文した銘柄。
- ニッカ フロム・ザ・バレル
- モンキーショルダー
- ワイルドターキー アメリカンハニー
モンキーショルダーの味は想像できますが、このぐらいの価格帯は財布に優しい。ワイルドターキーはハチミツ風味のリキュールですが、ちょっと試したいことがあって到着待ち。砂糖水のようなものなのでオススメではありません。それはまた別の機会にメモします。
そして注文してないけど飲みたいと思った銘柄。
- ザ・ニッカ 12年
- 台湾の カバラン
最近はフリマアプリでも古酒として買えますが、膨大な空き瓶の売買を見るに詰め替えが横行してるようです。もう日本じゃない雰囲気。調べると分かりますが転売銘柄でなければアマゾンで買っても安いです。プライム会員なら送料もお得に。
家飲みスタイルは常温でストレートかトワイスアップ
お客さんと同席するときは九分九厘水割り(1:3)です。
プライベートだとアルコール度数が40度前後はストレート、50度超えはトワイスアップ(1:1)です。コクゴクではなくチビチビと。
手始めにどこでも売ってる飲みやすいお値段400円程度のホワイトホース・ファインオールドの200mlをスーパーで掴みました。ショットグラスでチビチビとストレート。ものの4時間で空瓶です。寝酒にもならず、その後読書をしながら2時ごろ就寝。酒好きやアル中ってどれぐらいの量飲むんですかね。酔わないというのもつまらないものですよ。ちなみにファインオールドも口当たりの良いウイスキーでして、一言で言うと個性のない1本です。それゆえに万人ウケしますが、これとは別に12年という日本向け商品はひと癖あります。まぁ人間と一緒で歳を重ねるとね。
最後に石川さゆりの「ウイスキーが、お好きでしょ」を貼ろうと思ったのですが、なんとなく「夜が来る」を懐かしく感じた自分。ジジイまっしぐらです。でもやっぱり石川さゆりにします。華がありますよね。せっかくですので一般の方の名演奏にて。
以上、まだ体が元気らしいのでウイスキー再開のお知らせでした。
【2020.01.20 業務連絡追記】
書いたらさっそく送りつけてくれるのはありがたいけど、ちょっと高杉。これはこれでそのうち皆で適当な理由を作って飲みましょう。それまで冬眠させときます。
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