本日のサブタイトルはズバリ高齢者向けラジオです。ちょっと大げさですが中身は本物。
(大マジです)
最近鉱石ラジオにハマっていたのですが、その商品のひとつがコレ。
まずもって昭和世代でも「鉱石ラジオ」とか「ゲルマ(ニウム)ラジオ」なんてキーワードがスッと出てくるのは既に後期高齢者という時代のおもちゃですがおもちゃにしてはよく出来すぎている代物なので紹介方々メモしたいと思います。
この代物が何か?というと電池、電源無しで中波ラジオが聴ける機械です。
それは機械としては当たり前のことなんですが、そのためには色々な工夫が必要です。多くの人が自作ラジオに挑戦し、音を拾うことは(概ね)誰でもできることなんですが、クリアな音で聴くととなると難しいわけです。そのため部屋にアンテナ線を巡らして電波を拾う工夫をするわけです。
オジサンもガキの頃にチラリとだけ遊びましたが、確かイヤホンとゲルマニウムダイオード2本と金属クリップが2-3個…アンテナ代わりになるコイルとか…その程度でラジオの電波を拾って遊べたと思います。昔のステレオにはAMラジオのループアンテナやケーブルが付いていました。たぶんヤフオクなどでも簡単に見つけられると思います。そういうものを代用したり、TVのアンテナ線につないだり、電源用コードを代用したり…時々拾える音声に喜んで遊んでいました。
それがコイツは何もせず、タイトル写真の本体だけで無電源(←つまり電池無し!)で超絶クリアな音を出してくれます。嘘のようなホントの話し。
で、なんでこれを私が所望したか?ですが…
実は…
これも少し前にメモしたと思いますが…高齢者で手足が不自由になると極端に機械操作を億劫に感じるようです。電話、テレビ、ラジオ…とにかく面倒な操作を嫌がります。健常者では理解できないこととして「周波数を合わせる」チューニング行為すら超!難しいことです。この際、あえて「超高齢者は機械操作が億劫になる」と書いときます。
当たり前なる操作ステップを書きますとね…
- 電源を入れる
- 周波数を合わせたりプリセットボタンを押す
- ラジオを聴く
- 電源を切る
たったこれだけ?のこと?に感じますでしょ?
たったこれだけのことが歳をとると出来なくなるんですよ。ホントに。寂しいことですね。
でもね、高齢者でも情報は求めています。家族としても情報を届けてあげたい。そこで私も探しまくりました。高齢者向きのラジオがないものか?と。
楽天をみても、ヤフーをみても、アマゾンをみても私が望むものが無かったのです。全て素晴らしいスペックですが、その操作が昭和世代の後期高齢者には既に面倒なレベルなんです。たぶん皆さんも下のような商品に辿り着いてるでしょ?私も一緒です。
この辺りの商品もシンプルで操作が簡単です。ただオジサンにはこの操作すらハードルが高いと感じました。操作ボタンが9つ視界に飛び込んでくる時点で却下です。ソニーなんて13ボタン。もっと簡単で、シンプルで、エコなラジオを欲していました。メーカーとして真面目にニーズを汲み取ると操作ボタン数は減り、もっとシンプルになると思います。
例えば次のようなシーンを想像してください。
事故で片手を骨折し病院に入院してベッドで横になった状態。
もちろん片手操作でスマホのラジオを聴くことはできますがアプリを立ち上げたままだとバッテリーは減りますしパケットも消耗しますし、アプリを立ち上げたり、止めたり、スマホ充電は必要です。たまたまですが現在の私の親指。ケガして絆創膏ぐるぐる巻き。操作に不自由!
しかしこのラジオは無電源なので操作を省けます。
- 電源を入れる行為なし
- 周波数を1チャンネルに合わせたまま
- ラジオを聴くだけ!
- 電源を切る必要もなし
つまりラジオを聞きたいときに耳にイヤホンを付けるか外すだけです。素晴らしい!
難点は「周波数を合わせたまま」ですから他のチャンネルを聴くにはツマミで別の周波数に合わせば聴けますが、何もしなければ固定周波数1チャンネルのみです。ちなみに私の家の近くではNHK第1と第2が入りました。つまりツマミ操作ができれば2つのチャンネルを聴くことができます。というか…1チャンネル聴けるだけで十分。とにかく何かの情報を年寄りの耳に入れることをしてあげたかったのです。
この商品にはボリューム操作のツマミがありませんが私の地域では絶妙な音量でクリアなラジオを聴くことができました。おそらくこの仕様は他の地域でも共通だと思います。もちろん地域、場所によって電波の大きさは様々ですから受信感度の誤差はあるでしょうが、この商品は凄い!というのは他の方も書かれている通りです。木造家屋ではとにかくクリアな音声でラジオが聴けました。大げさな表現ではなく電池を入れて聴いているラジオよりクリアといっても過言ではありません。本当にクリアです。
サイトの説明書を読みますとね「ショットキーバリアダイオード」という部品を使っているんだそうです。私は典型的文系脳ですのでチンプンカンプンですが…らしいです。
皆さん情報に埋もれる生活をされてるでしょ?テクノロジーの恩恵という名の奴隷であればスマホ片手にラジオを聴くことなんて楽勝ですが、昭和前半を生きた世代では難しく感じたり、その行為自体を恩恵と捉えないですし、その必要もないわけです。そもそもが奴隷のような生き方ではない。だけど情報は大事。
このラジオを手にしましてね、私なりにワクワクしながら開封しました。耳にイヤホンをあてて、自分が期待した更に上をゆく音質に感動しました。あまりにも感動したので後日父親にプレゼントしました。すると大変なことが…。
元々私は(父親と)ベラベラ喋るタイプでも無いですし、普段は父親も無口ですが…「高校のころ放送部でな、運動会の時の音響とか担当しててな、近所のおばあさんに頼まれてラジオを作ってくれと言われて作ってあげたことを思い出したわ。懐かしいのー。こりゃー凄いのー。畑仕事しながら聴けるわい。」というので「作ってあげたラジオのキットはどこで仕入れたの?」なんて聞きますと「いやー、覚えとらんのー。もう60年も前の話しで…」なんてね。思い出話しが満開。父親もこのクオリティに感動したのでした。
(ベラベラ喋ること…1時間)
私は生涯「敬老の日」だからといって親に何かをプレゼントする人生を歩んでおりませんし親も求めておりませんが、迷ったらコイツはオススメです。間違いなく喜ばれると思います。
ここまで書いといてなんですが…
このラジオの基本コンセプトはエネルギーハーベストでして、自然界に漂っているエネルギーを使ってサイエンスを楽しむことをカタチにされた商品なので、高齢者向けラジオというのは私が感じた視点です。
たとえば鉄筋コンクリートの塊である病院では受信感度の難しさがあると思いますが木造住宅だと全国で高評価を受けるラジオだと思います。
すべてに万能ではないですが…
でもね…
もう一度書いときます…
これぐらい操作が簡単なラジオを探しておりました。
電池がなくてもラジオは聴けルンです!
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