「おもてなし」の真価を発揮する民泊はこれからが本番だと思う

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住宅宿泊事業法が始まったわけですが、なにやらゴニョゴニョしたニュースが多いですね。

おそらく民泊をビジネスとして捉えた施設供給側の荒稼ぎは2016年の前半には終わっていると思います。私も一頃検討したことがあります。その頃お世話になっていた税理士が「爆益で凄いことになってますよ」という話しも聞いていましたし、そういう職業経験があるので2014年頃から気になっていました。

その当時は違法・合法に関係なく新しいビジネスだから儲かるわけで、その手のビジネスに手をつけないのはもったいないないと思っていたのですが結局は手をつけず今に至っています。

 

どうして民泊を始めなかったのか?

一言でいえば旅の本質からかけ離れた一過性ブームだったので手をつけませんでした。いわゆる賃貸マンションの又貸し差益分で利益を叩き出すことが出来たのは都会のど真ん中で2016年前半までのことでしょう。2016年中旬には付随サービス業者が整ってしまいました。仮に物件を沢山持っていても清掃費などの代行費で利益が吹っ飛びますから幾らも残らないことと思います。

民泊可能物件を紹介する人とも会ったことがありますが、その方々も仲介手数料で儲けているわけで、かなり荒っぽいサービスと記憶しています。それでも毎日2-3件の新着物件情報が届きましたから活況を呈していたわけですが、最近の事情はよく知りません。なにせ田舎に引っ込んだもので…。

 

民泊への無知というより旅への主体性が無い人が多い日本

法律施行に伴い違法民泊の締め出しが行われたばかりですが、オーサーコメントをチラ見したら「3,000円ぐらいで安かろう…」「郷に入っては郷に従え…」「自宅周辺を外人が…治安が…」「この国にはホテルがある」などなネガティブな意見が大勢といった感じですが、たぶんご自身で体験されている方は極僅かでしょうね。井の中の蛙であり島国根性です。

世界的にはB&BとかVRBO(Vacation Rentals by Owner)と言われゲストハウスという認識ですが、実際の民泊価格と内容は天地の差があり、マンションの一室的宿泊もあればオーベルジュ的宿まで様々。一般住宅でもホテルを越すサービスでお手軽に利用できることを知ると、やっと法律で最低限のルールが整い旅のクオリティを下げる要素が排除されるだけで、本質を発揮するのはこれからが本番だろうと思います。

日本人海外旅行動向 – 観光統計 – JTB総合研究所

JTBデータを見ての通り日本の海外出国者は毎年概ね1,500-1,700万人前後で推移しています。この中には仕事でのリピート出張族も含まれるので観光での数値は低くなると思いますが、そこへ「UnionPay International 調べ」による「日本人は自分の意思で海外旅行に行ったことがない人が約5割」というデータです。

自分の意思で海外旅行に行ったことがない人が約5割!ファースト海外旅行先に、アジア3つの国と地域がランクイン。行き先選びでは男性「価格の安さ」に対して、女性「グ…

主体性のない日本人旅行者の発想が「(海外)旅行の宿=ホテル」という思考であることは容易に想像できます。これも常識に毒されている証ですね。

 

「ものは試し」ゲストハウスや民泊を利用した旅も楽しい

海外で起こっている現象を体験していないので文句しか思いつかないロジックは当然ですがちょっともったいないですね。旅先も韓国、香港、台湾が圧倒的です。確かに場所は海外ですが実質国内旅行といっていい場所です。なにせ航空費は地方から東京へ行く新幹線代より安いわけで、週末海外旅行で息抜きは国内消費より安価だったりします。

2月の旅で香港に立ち寄りましたが安いホテルは日本でも有名なあのホテルの客室より狭いのに宿泊費は最低でも8,000円ぐらいは想定していないと満足感は得られません。その国の方が日本に来て民泊となるとクオリティも維持してサービスされており圧倒的コストパフォーマンスというのは想像できます。

この手の宿を利用したことがある人からすると「Airbnb?決して安くないよ。ホテルと大差ない価格やそれ以上の方が多いぐらいだけどホテルのような画一的なサービスと比べると雲泥の差でコスパが良く楽しく過ごせる」という感想の方も多いと思います。

 

隙あらば私もやってみたい民泊

私は民泊を知った当初から管理人滞在型以外の選択肢は考えられませんでした。

それは一般的なトラブル回避という意味もあるのですが、昔話しですが…..旅の仕事をしていますとトラブルは付き物です。おそらく多くの旅人もトラブル回避を意識していると思いますが、主体的な旅行であってもサービスを受ける側と提供する側は認識が大きく異なります。

一言で言うと日常生活で起こりうる災難は旅行中も起こります。

かなり大昔になりますが、私がご一緒した旅行でも山ほどトラブルは発生しました。その究極は死亡事故でした。事件ではなく不意の、不慮の事故です。つまり日常生活で起こりうる災難は旅行中でも起こります。こういうことに対応しようとすると人が関わらざるを得ません。

全く儲けが想像できない完全ガイド本。1冊の雑誌で収益倍増って無い無い。

そんなことを考え始めると管理者不在のマンション又貸し民泊みたいなことは論外。

今もたまに気になる物件を見つけると問い合せし、面白そうなものがあれば始めてみたいと思っていますが、こういうものはノリで進められることでも無く、民泊とは関係ない個人的な欲求も満たす必要もあり一筋縄では進みませんが、まもなく家はタダにしても売れない時代が来ますから慌てずに品定め中です。

日本でルール無き民泊時代は終わりを迎えますが「持て成し」の真価を発揮する民泊はこれからが本番だと思います。

所有者不明の土地。他人事ではないと思いつつ… – en1

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