ノマドランド[NOMADLAND]

映画
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介護の手数を少し減らせたので再びストレス発散のネット映画視聴。ご存知ノマドランド。

ロードムービーってなんでこんなにハマるんですかね。つい先日も「しあわせの黄色いハンカチ」を見ましたが、やはり非日常映像に刺激が隠されてるんでしょうな。

ノマドランドを見ようと思ったきっかけは下の「アメリカン・ドリームは移動する家」記事。世代によって印象が違いますが私の場合アメリカで「トレーラーハウスが自宅」と聞くとそれは裕福ではない印象を持っています。それが「アメリカン・ドリーム」という提灯記事の違和感たるや。

まぁピンキリなので決めつけてはダメですが…。

ミレニアル世代にとって、アメリカン・ドリームの新たな象徴は「移動する家」に
アメリカン・ドリームの象徴だった「白いフェンス」は今、機動的な極小住宅を持つことに変わったのだと言います。

しかしコロナ禍もまもなく3年目。

JALの採用は2023年再開だったと思うので来年もダメなわけで、そういった厳しい移動制限下で広告収入を稼ぐ手段として皆様工夫しておられます。日本では軽キャンパーなどのキャンピングカー界隈が活況。というか非日常という日常を(風呂、トイレ、S○X以外)垂れ流してるだけで羨ましがる人がいるので再生回数が伸びるわけですが、いずれにしてもカオス。

なんと申しましょうか…

下の記事などは全て同じ問題で串刺しにできる内容に感じます。

セールスフォース、3つの就業形態を従業員に提示…「9時から5時までオフィスにいる時代は終わった」
オフィスは再設計され、デスクの列ではなく、コラボスペースとブレイクアウトスペースを備えた「コミュニティ・ハブ」になるとセールスフォースは述べている。
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賃貸で住んでいた愛知県の家を解約し、昨年末からキャンピングカー暮らしを始めた岡田大樹&梨紗子夫妻。ふたりが「バンライフ」と呼ぶその生活は実に冒険的で憧れるが、実際には不便なことだってあるに違いない。…
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コロナ禍でのオリンピックが始まった。多くの困難の中で開催にこぎ着けた東京五輪・パラリンピックは、間違いなく世界から日本が注目されるイベントであり、将来、歴史を振り返る時に必ず思い出される重要な大会だっ...

昨日から1ドル115円だそうで、収入の一部が少しでもグローバルビジネスに食い込んでいないと不都合な真実だらけ。YouTubeで「robot delivary」を検索すると山ほど新着動画が出てきますから人間の仕事は急速に消えてるわけです。

余談ですが、令和3年は食品デリバリーが活況ですが、ぶっちゃけこの分野は中身が「キレイなモノ」なので代わりは誰でもできますが、近い将来激増する高齢者のゴミ捨てはかなり難しい問題。なにせ中身が「汚いモノ」ですから。我が親もそうなんですが、排便や排尿のオムツなんて子どもより大人の消費が激増する時代。日本国内のあちこちでそんなことが起こりますから10年以内にはゴミ回収もロボットと妄想しております。

前置きはさておき映画の感想は、人生は楽し時も辛い時もあるわけですが、過度な演出がないので「こういう人生もあるよな」という淡々としたシーンの連続。それが逆に生々しい。辛いシーンを悲惨に描くでもなければ、小さな幸せや笑いを膨らますわけでもなし。

子どもの頃聴いていたスクリーンミュージックはどことなく夢を与えるエンターテイメント産業だった記憶とは対極。今は映像内に自然とスマホが映ることで映像が日常の延長になりワクワク感も下がる印象。

まぁ1人暮らしも高齢になるほどこの映画のように誰とも口を聞くことなく数日、数週間、数ヶ月が流れることはよくあることでその辺りの自然な描写もリアル。主人公が1人車上生活でもペットなしが妙にリアル。1時間41分はあっという間。印象に残ったのは2点。

「これってもはや国内出稼ぎだよね」
「映画のような現実に生き、消費経済の果てに子が増える要素は・・・」

(これがアメリカの現実なんですな)

冒頭に書きましたけど、今は無子化時代なので「まぁそこそこ年齢が行ってるよね」って人がYouTubeで軽キャンパーに乗って1人旅してる風動画が話題で、それはそれで楽しい人生でよいのですが、そういったブームが終わり、全て刈り取られた後でそのキャンピングカーが底辺の住居みたいなことになり、この映画のようなアマゾンのキャンパーフォース・プログラムとかに流れてなければ良いが、なんて思います。

(ブルー・オリジンの原資がコレかと思うとちょっとアレですな)

日本もNHKが「新しい旅のかたち」とかいってもてはやし、「今は専用駐車場が整備され電気や水道も利用料に応じてスマートペイで…」なんて言いだしたら終わりですな。なにせ令和3年現在「全国27か所 | フルフィルメントセンター/デリバリーステーション」なアマゾンジャパンですから。

翌日配送支える超過酷労働。アマゾン物流センターに再潜入取材したジャーナリストに聞く
今やECを超えたビジネスにも次々乗り出すアマゾン。しかし、一方でその巨大企業を支える厳しい労働環境や税の問題も浮上している。潜入取材をしたジャーナリストが見たアマゾンの裏側とは。

まさに2021年のいまカリフォルニアはアホみたいに不動産価格が暴騰し、同時に街中をデリバリーロボがあちこちで走り、コロナ対策金失業特需で労働者が働き方をコントロールし、港湾にはタンカーが山ほど停滞し急速なインフレ。

景気が回復傾向になる中、上乗せ措置は9/6までにすべての州で終了となり、給付総額は4300億ドル余り、日本円で47兆円規模に上りました。感染拡大後、アメリカでは失業率が一時、統計開始以降で最悪の14.8%まで悪化し、失業保険の上乗せは経済を下支えしました。

一方で、ことし3月にバイデン政権が上乗せ措置の半年間の延長を決めたあとは、景気の回復とともに外食や輸送などの業界で人手不足が深刻になり、手厚すぎる上乗せが、人々が労働市場に戻るのを妨げているとの批判も出ました。  NHK NEWS WEB 2021年9月7日

日本では勝ち組な方々も今アメリカで起こっているインフレ圧に太刀打ちできる人はごく少数だと思います。ほんとに少数。雰囲気に呑まれて国内消費散財していると、貨幣価値が下がっているこのタイミングでは資産が5倍速で目減りするイメージ。気づけばすっからかんになる中間層も出てくると思います。

「欲しいのは自由ではなく仕事」"もう一つのノマド生活"、米国の高齢者は季節労働を求めて巡回する | HEAPS
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気づいた人は再び断捨離へ舵をきり、中古品が新品のような価格になり、企業は落ち込む売上の穴埋めに新品を更に値上げへ。悪性インフレまっしぐら。

円安になると海外旅行の敷居は高くなります。

原油価格が落ち着いたとしても給与が減り円安が続くと海外旅行を楽しめた時代が終わり、今後は海外旅行が「一生に一度」みたいなこともあり得ます。インバウンドの恩恵を無駄にせず関わることでグローバル経済に加担して生き残るか、それを無視して我が道を歩むか。どっちにしても庶民の国内消費はキンキンへ。そんなことを感じさせる映画内容でした。

いやほんと「老人」「おひとり様」「年金」みたいなキーワードに溺れる日々ですがよい息抜きとなりました。

映像内で流れる「What Child is This」。懐かしい旋律が耳に残りますな。

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