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森光子主演 – 放浪記

今日は放浪記についてメモしてみたいと思います。ちなみに今日が命日。

ご存知林芙美子の自伝的小説「放浪記」でして森光子さんがでんぐり返しするシーンでも有名なアレなんですが、たぶん一般的にはビンボー共感小説という印象の方が多いですよね。たぶん。

私もビンボー小説の記憶ですが先日ロングドライブする時にふと思い出して移動中にBGM替わりにカーナビで流していました。後で調べなおして「そうか、今の私の年齢で死んだのか」とか思うとグッと感じるものがあります。心臓麻痺にて急逝。享年47歳でした。ちょっと若すぎる死です。

花びら散ってもいつかまた咲く by たーちゃん

 

元祖、私生活を切り売りした小説家「林芙美子」

デジタルネイティブ世代はネット上で躊躇なく私生活を次から次へとさらけ出して儲けをつなぐ感のある昨今ですが、その元祖(と言ってもいいと思うの)が林芙美子でして、それこそが放浪記として大ヒットした理由です。いつの時代も他人の不幸は蜜の味。気になってみたり、共感してみたり。結果として女流作家の先駆者になっちゃいました。

放浪記のドツボなボンビーストーリーはどの説明書きも似たり寄ったりですが、wikiの説明文を借りますと、中身は以下の通り。

私は宿命的な放浪者である。私は古里を持たない…したがって旅が古里であった」との出だしで始まる本作は、第一次世界大戦後の暗い東京で、飢えと絶望に苦しみながらもしたたかに生き抜く「私」が主人公である。尽くした「島の男」との初恋に破れ、夜店商人、セルロイド女工、カフエの女給などの職を転々とする。ひどい貧乏にもめげず、あっけらかんとした姿が多くの読者をひきつけ、ベストセラーとなった。

これって「今の時代も一緒じゃね?」と思っていました。

以前このDVDを見たときは、それほど貧乏や清貧が気になることもなかったのですが、今回はナゼか古くて懐かしくて新しい感覚。

 

森光子さんじゃないとここまで林芙美子の人生を背負えない

1971年生まれに映っていた森光子さんはガキの頃の記憶でドリフのコントに出てくるオバサンかタケヤ味噌CMの印象です。私のような中年おやじでも若き日の森さんを知りません。大正9年生まれですからご存命であれば御歳100歳。その森さんがDVDの序盤に鼻歌で歌っているのがアラビアの唄。ご存知二村定一の大ヒット曲です。あの百萬円のオジサン。

森光子さん亡き後の役者さんでは完全に演技であり、森光子さんだから同時代を再現できるリアリティには恐れ入るハマり役です。ある意味自伝的舞台役者。つまりその時代をリアルに知らない者が演じればヤジられても続けない限り舞台は酷評です。今後放浪記を引き受ける女優さんがいらしたらライフワークとしての覚悟が要りそうな難しさを感じます。なにせ2000回を越す公演回数ですから。

ちなみにネットでは森光子さんの30代の写真が簡単に見れます。可愛らしい感じの方で驚きました。森さんだけによらず30代女性は独特のオーラを放ちますね。

Nスペも収録されたお得なDVDです。

 

1世紀を経て元に戻りつつある令和ビンボー

私の祖母は森光子さんに近い世代なので、僅かに残る写真から当時を想像することができます。一言で言えば何もない時代ですね。乾きまくっている時代です。本当に貧しい。家の中で牛を飼い、縁側の下で鶏を飼う。しかも戦争が近づけば女性と子だけの写真しか残っていません。大真面目に一億玉砕とか言ってた時代だけあって男性は戦地でドンパチでした。

今は弾こそ飛んできませんが経済制裁やサイバー攻撃でドンパチしておりまして、働き盛りが引きこもったりネトゲーアバターで絶賛雲隠れ中な背景もあり格好の人手不足と悪用され現実社会の存在感が伝わってきません。大真面目に一億総活躍と言ってるのはネタ合わせ済みコントです。

でも庶民は薄々感づいてますよね、たぶんこれからやってくる不景気を。

景気は上がりもすれば下がりもしますから良い時もあれば悪い時もあるわけで、与党によれば人口減少しても増税できるぐらい絶賛絶好調ですから、その後はいずれ惨事がやって来ます。若き日の林芙美子を想像すると生きるために働き続けた世界観が襲ってきます。もはや生きるためではなく人生を楽しむために浪費していた社会がいつのまにか消費すら出来なくなる時代まであと少し。

 

苦労という名の経験や体験は買うべき

未来は経験や体験ができない、必要ない時代です。

放浪記の醍醐味は林芙美子が旅から旅へ根無し草生活でも波乱の生活を文字に出来たことで、早死にはしたけれど成功体験も得られた人生です。今で言えばフォロワーが付き、いいねの嵐。

今更苦労を買う時代でも無いのですが...

でもまぁ苦労も現在進行形だと苦しさの極みですが糧として過ぎ去れば笑えます。

恥ずかしげもなくオジサンの笑い話しをチラッとだけ披露しますと...

オジサンも平成時代に電気、ガス、水道、固定電話が止まるほど金欠だった時期があります。昭和ではなく平成のお話し。マヂですよ。確か通帳残高は100円台だったと思います。マヂですよ。食うに困らない時代とはいっても現実には困るわけで、コンビニで120円ぐらいのパンを買い、夜勤のハム配送バイトで食いつなぎました。

なんでそんなことになったのかと言うと、調子にのて会社を立ち上げたものの上手くいかなかったわけですが、諦めたら負けなので今とさほど変わらぬ緩さなれど「こんにゃろ、諦めないべ。前進あるのみ!」なんてやってるうちにスッカラカンになりました。全部マヂです。

あまりにも金がなさすぎて、既に旅行の仕事はしていませんでしたが伝家の宝刀「海外添乗」なんぞで凌いだこともありました。1回行けば20万ぐらい頂戴できたのは不幸中の幸い。

空港で30代ぐらいの私がスーツを着てスーツケースを転がして海外出張みたいな様子だと周りから見ればデキるビジネスマンみたいに映っていたと思いますが、その実財布の中身はスッからかん。そんな調子でもナマポではございませんでした。

神業的綱渡り生活の時期がございました。懐かしい。

ちなみにこの手の苦労話やビジネス失敗談を別サイトでメモしたらやっぱりアクセスが多いです。他人の不幸は蜜の味なんでしょうね。まぁ成功するには誰よりも数多く失敗するしかないです。

もとい。自分でもジェットコースター人生だと感じますが、基本的には毎日が錆びた包丁のような切れ味の悪い緩い性格なのでこうして呑気に文字を打っております。行き着くところは「人間万事塞翁が馬」みたいなことで、30代のキャッチコピーは「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」みたいな...。

オジサンの貧乏自慢は褒められることではないですが、その極限の苦労のお陰で雇う側の思考を覚えちゃったものだから今があるのですが、それもこれも全ては生身の自分が肌で経験・体験したことによるところが多く、放浪記もそれぞれの人が背負ってきた苦労を重ね合わせられる名作なんでしょうね。

オリンピック競技?のひとつにeスポーツとか言ってる時代ですから概念や定義がコロコロ変わり、気がつけば浸透し、あっという間に捨て去られる時代だからこそ人間臭、生活臭溢れることを本能的に求めてるのかもしれません。だから放浪記は色褪せない。

どん底から這い上がって生きるために誰もが辿る道のイロハのイ小説だから時代を超えるんでしょうね。放浪記、おすすめです。

 

久しぶりに見る尾道の海はなつかしい。

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