他人のコメントばかり読んで行間を読まない日本人の忖度力

ひとりごと
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6月の中旬に納涼を求めホタルを見に行った時たまたま上空を飛行機が通過。大阪にいたときは伊丹空港に着陸する飛行ルートの真下で轟音生活でしたので久しぶりに懐かしくなりました。とは言っても高度が違いますから騒音ではありませんでしたが…。

(限界集落に近い場所を徘徊していても文明を感じる一瞬でした)

目的のホタルは時期が少し遅れたせいかパラパラと。それでも日本でホテルを見たのは(たぶん)初めてで、ちょっとした感動でした。

近所で畑仕事をしているおばあちゃんをプチ取材すると「この辺は一面ホタルが飛んでて珍しいもんじゃなかったけど今じゃ減って見られんようになった。毎年気が狂ったような雨が降るようになってからは減ったよ。6月の初旬に降る豪雨はホタルには可哀想で。あれで沢山流されるんだと思う。」というレポ。なるほど。来年は天気予報を見ながら早めに行動しようと誓う今日この頃。

さてと…

先日車いすの方が飛行機に乗った時のことが話題になっていました。炎上に消火放水された方の1人がいすみ鉄道の社長さん。そこから「なるほど」な方も増えたようですが、当のニュースよりもこのいすみ鉄道の社長さんの在り方に考えさせられました。

(お身体の不自由なお客様のためのサポートサービスったやつです)

マスコミは弱肉強食な伝え方でも業界関係者は前後の脈略から炎上予想できる内容。たまたま?プロの意見が少なかったように感じますが、そこへの注水内容がマスコミより秀逸でした。5W1Hが明確で、例えも示し、自分なりのオチを付けた文。

車いすで飛行機に乗る時は | えちごトキめき鉄道社長(いすみ鉄道前社長) 鳥塚亮の地域を元気にするブログ
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3年以上年勤務すると「お前すごい」と言われる時代に突入しています。たぶん公務員を除いて。

元々BAの方とは言えブログは全体を把握して部分を最適化することが出来る内容。仕事が社長ですから当たり前ですが、これから先はひとつの会社で勤務できる期間が減るのでプロになることが難しいと感じました。多動力も重要ですがプロ思考がない議論は全体を見ずに部分最適に走る可能性が増します。その一例が炎上問答だったりします。

時間の長さは関係ありませんがどんな仕事でも「この範疇ならなんでも聞いてね」と自信を持って応えられるような実に地味なことが大切ということを思い知らされました。プロとしての見識を深めつつルールを外した思考を大事にするというのは案外難しいことですよね。

reading between the lines

今年は「忖度」という言葉が度々登場しています。なんとも日本的な古い言葉ですが外国人に伝えるには「reading between the lines(行間を読む)」というのが近いのではないかと思います。辞書で「他人の気持を推し量ること」という意味であることは知られていますが、それならば「それを態度で示せ」というのが世界感覚ではなかろうか?と。

「忖」は部首のりっしんべんが心を表し「寸」が長さを測る意味ですが、更に続く「度」も一般的には長さを測る意味ですから「相手の心を読んで、更に読め」ということなんですが「心」の定義も曖昧なのによくもこんな言葉を使う民族が残っているものだと感心します。

ネットの世界は「いいね(good)」とか「+1」のボタンだけを表示して押させることで対局の「悪いね(bad)」を表示しなくても少数意見として葬れる便利さがあります。だから一夜にしてピコ太郎さんのような現象も起こる。

YahooやYouTubeはサムズダウンが表示されますが、どっちにしても世界は「YES or NO」。

世界感性に準拠すると日本感性は確実に下がっている気がします。こんないい加減なことを想像して書いていること自体が曖昧な民族と言われる所以でしょうが。

炎上メカニズムの本を読む必要なくこんなお手本で理解できるというのはとてもありがたい。Twitterは問題の本質を炙り出すのには有効ですが、自分の意見よりもリツイートが多いと枝葉の議論という無駄(時間)が生じTwitter社にとってはありがたいことでしょうが真面目ユーザーは手間。

自分で考える行為が欠落したまま拡散し、それが総意であるかのような状態というのはちょっと危険な感じがしますがどんな世代が(リ)ツイートしてるんでしょうね。

誰よりも学習してプロ化するAIがジャッジする日も遠くなさそうです。(たぶん)日本人的感性は行間を読める民族だと思います。AIは行間に関係なく答えを導く可能性があります。ましてやAIから見ると「この問題定義だと人間は感情のままに対応するから炎上するな」ということすら学習予測して対応する時代が来ると思います。いちいち炎上に目くじら立てているのは全体が見えていない人間の過渡期の話しにも感じます。

この社長さん、動画で見てもちょっと面白い方ですね。この方の発想は地方では特に大切だと思います。ざっくり言えば人が東京に集まりすぎ。だから近所(東京)からのインバウンドを企む。私は鉄ちゃんではありませんが「ローカル線の価値は心の栄養剤」の意味は理解できます。気になるブログが増えました。

えちごトキめき鉄道社長(いすみ鉄道前社長) 鳥塚亮の地域を元気にするブログ | 2019年9月、えちごトキめき鉄道社長に就任いたしました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2019年9月、えちごトキめき鉄道社長に就任いたしました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

それにしてもニュースの旬が短いですね。追いかけ回してブログや動画を量産する方も大勢ですが花が散るよりも早い。このニュースは当初爆発的な勢いでした。代議士のヒステリックな秘書イジメ(ハゲ〜)が同時進行していたころでしたが数日後には別の代議士の疑惑やら失言やら、その数日後には都議選投開票日、その数日後には北朝鮮のICBM、トドメは九州での豪雨災害で一気に下火になりました。

ほんの1週間から10日程度の出来事だったと思います。この瞬殺スピードに追いつこうとしている方々に頭が下がります。1週間も経てば「まだやってんの?早く消化しろよ。」というスピード感が都会の空気でしょうね。気がつけば地方時間を満喫し始めておりスローライフ進行中です。

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