スマホでトラベルコンシェルジュを提供するTripAllyのICO

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10月のアタマに下書きしたまま埋もれていたTripAllyのICOメモ。自分の興味が他の方向に傾くと、この手の事への興味もサァ〜っと引く悪い癖が発動しています。夏の中盤から晴れの日が少なく、今年も秋がなく、季節外れの台風連発。スカッとした日が少ないせいでアウトドアな時間が取れずでストレスだったので11月からは短い晴れ間にアウトドアで鬱憤を晴らそうと企む今日この頃です。

さてと…

旅行系ICOは数が少ないのですが、ちょっと気にして2-3度読んだのがTripAlly(←2019.01.27リンク切れとなりました)です。先にお断りですが、旅行系とはいうものの、少し毛色が違う「通信+旅行」なので、いつもながらポンコツオヤジの戯言と思って斜め読み程度にお願いします。

タイをベースにした案件ですが…..どうも昔から旅行業界(に関わらず)の後々キーとなる会社がこの地から生まれている場所で仕掛ける内容はスマホを武器に旅行に関わるニッチなポイントを突いた内容でした。そろそろオジサンもICOで必ず出てくるスマホ画面β版(より手前のただの嵌め込み画面)には見飽きた感がありますが….ついでに言えばコインのデザインもどーなのみたいな感想です。

ICOする方のバックグランドがいかほどの実力かがさっぱりわかりません。ここがキモですから興味がある方は突っ込んで勉強されてください。ただそれなりに通信業界の経験を持っていると書いてあります。オジサンは詳しく追いかけません。

いわゆるソリューションはスマホが武器なのでちょっと旅行から外れる部分はオジサンはよくわからないのですがこれまた刺激的な業界の中身が書いてありました。相変わらずエグゼクティブサマリーと業界の現状は読んでいて面白い。

  • この先5年でスマホのトラフィックは10倍の増加が予想されるよ
  • スマホトラフィックの50%は動画視聴だよ
  • 旅行者(出張族)は接続コストを下げるためにWi-Fiを使うよね
  • でもポケットWi-Fiもそれなりにレンタルコストがかかるよね
  • おまけにしょっちゅう充電しないと止まっちゃうよね
  • 国が変われば、その場所で使えるSIMカードに交換しないとダメだよね
  • 旅先でSIMを変えちゃうと銀行とかメッセンジャーアプリが使えないよね
  • そもそもキャリアのSIMロック問題もあるよね
  • 旅先でSIMを買ってもどのデータプランが良いかなんて判断つかないよね
  • みんな無料Wi-Fi探してるよね

なるほど。全てその通り「よくぞ言った!」というパターンはいつもと一緒。で、ローミングSIMとかWi-FiとかとTripAllyとの違いを比較してる表がこちら。詳しくはホワイトペーパー眺めてください。

©TripAlly 接続方法毎の機能サービス比較表

続いて旅行に関わる部分でブロックチェーンが解決できることにはこんなことがあるよ。

  • 当然利用者個人の識別をするよ
  • オーバーブッキングの問題も解決できるよ
  • ロイヤリティ(キックバックとかコミッションの類)も可能だよ
  • 詐欺(なりすまし)も回避できるよ
  • 政府機関と移民、税金、身分証明、支払いなどの連携もできるよ

こういうことを自分の鼻が利く分野でサクっと描いてくれていると田舎のオジサンとしてはブロックチェーンの理解が進んでありがたいです。ということで実現したいことを一言で言うと「ローミング概念を葬る」だと思います。

  • 当然ポケットWi-Fiなんて要らないよ
  • 前払いだけど低料金で利用できるようにするよ
  • いつでも、どこでも国境を超えてTrippAllyでつなげばストレスがないでしょ

ということです。全くその通り。日本で使ってるスマホがそのままTrippAllyのプラットフォームで海外旅行先で使えれば楽でしょ?ということが書かれております。実現したら素晴らしいことですが….。正直技術面が分からないのがオジサンの弱点。イメージはこんな感じ。

ちょっと話が逸れますが、上の動画はスマホの嵌め込み画面と分かっていても許せますが、下のプロモーション広告動画はどうなんでしょう。普通の人はこれを見て心が動くんだろうか?こういう動画素材をつなぎ合わせて渋い声のナレーションを入れるより、創業者が出てアピールした方が信憑性が増すような気がします。こういうリアリティの薄い雰囲気動画を見るとICO参加テンションが一気に氷点下まで下がります。

というか細かく見ると同じモーション使い回し。たぶん「50ドル程度のVFX系素材、12コマの観光地素材、1分のナレーション」という中身だから10万円未満の予算でロゴさえ貰えればオジサンでも似たようなのは作れちゃう編集。そしてギリシャ土産のマティのようなロゴ。どうもロシア系のPVはおどろおどろしい系が多くて好かんです。ICO動画は簡単に作れます。

で、なんでこういうサービスを始めるかというとオジサンも年甲斐もなく時代の波に乗ってLINEとかFacetimeを使っていますが、世界中の移動通信事業者が困っているのはSkype、WhatsApp、Viberにやられて国際ローミング収入が下がる一方で、例えばTモバイルは27%減ったと書いてありました。つまり従来サービスの収入が減っている、と。この減収を補う方法の一つとして消費者のトークン(という利用料)を還流させてキャリアの利益積み上げにも貢献できると謳ってありました。もちろんトークンの価値がどうなるかは海千山千の未定です。

なんでも事業者間でルールがあるらしく、従来ルールに沿ってTripAllyを稼働させても「3G/4G速で7日2.5-5GBを15USD」で提供できると書いてありました。この世界も日進月歩でしょうから未来のことは分かりませんがコンビニで売っている訪日外国人向けの内容などと比較すると半額のイメージだと思います。ただDocomoさんのように通信速度が遅ければ安いプランもあるので従来企業とのバトルも避けられませんが安いプランは本当に速度が遅いので勝算ありといったところでしょうか。

本当にできたらなかなか面白いですね。SIMカードの交換無しですから。さらに業界ルールのFUP(Fair Usage Policy)で速度制限に引っかかっても制限速度に合わせて減額できるようなことが書かれていました。この辺りの業界ルールは知らないので「そうなんだ」と思って読んだだけです。

この後超絶チンプンカンプンな通信の技術図が出てきたので、そこは眺めただけです。

ここまで読んで「まぁ海外旅行で気になる通信手配を忘れられるというのは便利だなぁ」と思いつつロードマップを見ると来年末までにタイ、ラオス、カンボジア、ミャンマー、ベトナム、マレーシアで始めたいと書いてありました。2019年末には韓国、日本、香港にも導入したい、と。2024年に100カ国で稼働されるようにしたい、と。つまり実現しても日本到着はちょっと先になるということです。見方によってはオリンピックまでに東アジアでテスト運用して間に合わせるとも読み取れます。

 

 

ここから先はこのモデルに肯定的な既存の移動通信事業会社の名前がズラズラと。中にはKDDIという文字も。トークンを発行するぐらいですからフィアット交換も視野に入れてあり、ビットコインのATMでざわつくと同様TripAllyのATMをタイの2大空港内設置も書かれていました。

ついでにUberやGrabも連動させると。一応タイでライドシェアリングは禁止なんですが、シェアエコノミーの波は止められませんし、ブロックチェーンが後押しするとも言えるんでしょうね。更にチケッティング機能も載せるそうです。いわゆる入場料とかxx共通入場券がスマホでポンということなんでしょう。もうオジサンが妄想して書いていたことを載っけるよ、と。まあ…..そうなりますよね。

そしてオジサンが最も反応した部分が支払いはOmiseを使うよ、と。あのOmiseです。ということでトークンレートとかは適当に読めば誰でもわかるようなことが書いてありますから省略。

いつもは画面下に宣伝(スポンサーの)リンクが多いのですが何もなかったので第三者的視点がまったく分かりません。scamでは無いと思いますがどうでしょう。真面目にされてる方に対して失礼極まりないことを書いてますが参加するならそういう目でも見るのは当然。赤の他人ですから。

私も斜め読みですがブロックチェーン技術に触れる文が少ないように感じました。ICOも一般化するとそういう部分は端折ったものになってくるとは思いますが、結構大事なポイントなのでもう少し詳しく説明があってもいい気がします。

 

 

オジサンのボンクラ脳で考えるとこんな図だと思います。多くの人が詐欺だとかバブルだとか言われる仮想通貨(や台帳技術)が根幹に位置し、その上でプラットフォームを展開する未来のユニコーンがトークンでお金を集めて技術革新をし、今まで主役だった企業がアイテムの1つと化し、更に実力のあるICOすらしてしまった既存のOmiseなどが乗っかり、その先にオジサン。あくまでもボンクラの妄想です。

TripAllyのなかの人はこんな図を想像しても描かないと思いますよ。通信会社の手前もありますし。しかしブロックチェーンだとありとあらゆる業種でこれが起こるんでしょうね。たぶん。プレイヤー総入替。構造変化のレイヤー化されるスピードが半端なく早く感じます。

こんなイメージ?

このICOどうなりますかね。旅行業界ってマーケットが広いのにまとまりがないですよね。ニッチなツボを押さえているようにも見えます。今は各産業毎にプラットフォーム争奪戦。以前も書いた通りICOは有象無象ですが、中には実態を伴う新興ベンチャーが参加することでトークンの価値がガラリと入れ替わる状態。こんなスピードはIPOではありえないシェア争奪戦です。

これだけ超弩級の変化が起こりそうな予感の中でソフトバンクの孫さんはキーとなるSprintは手放さないし右図の全てが載るArmを手に入れたんですから先見の明としか言いようがない神技ですよね。借金も凄いですがら結果は0か100。仮想通貨もICOも上場後の価値上昇期待なんですが、どの産業のレイヤーを狙っているかが見極められると面白いですね。

東南アジアへの出没率が高い方は夢を買っても面白いかもしれませんがオジサンはスマホ依存症ではないのであまり興味も湧かず。今更ながらFounderの面々の顔を眺め(失礼ながらも)「人は生き様が見た目に現れるからなー」といった感じ。ホワイトペーパーに書いてあることは業界の問題点がエグッてあるので読んでいて面白いのですができるかどうかは別のお話しです。通信業界に強い方が読めばピンとくるのかもしれませんがオジサンは今ひとつピンときませんでした。

ただ、今もやってるのかどうか知りませんがbitairのようにgoogleアドワーズが酷すぎるとそれだけで嫌悪感みたいなのに比べればマシです。

田舎で鈴虫の音を聴きながら呑気にお茶をすすりつつ書いておりますがこの状態で久しぶに都会に出かけたら本当に浦島太郎になりそうなぐらいの勢いに圧倒されるばかりです。でもオリンピックの頃にはこういうサービスが受けられるように変化してるんだと思います。

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