ひさしぶりに鈍い嗅覚が働いてPCを新調。タイトル写真の左端に鎮座する「iMac (Retina 5K, 27-inch, Late 2014)」を卒業し、「Mac mini」へと乗り換えたメモです。
あれから10年ですか。
早いですね。
あのころは40代半ばでしたが、とうぜん50代半ばとなりました。
アップルサイトで新しい「iMac」を眺めながら「仕様がエントリーモデルへ固定化されたのか?」と拡張性の乏しいことを残念に思っていたら「Mac mini」が視界に入り、そのネーミングと違ってスペックがセミプロユースに耐えられそうな空気を感じリプレース断行!
15年間でスペックはどう変わったのか?
今となってはゴミですが、かつての「Mac Pro」のスペックはこんな感じ。
まだ現物を持っております。
当時(たぶん)中古を5-60万ぐらいで購入。ふり返ると映像のデジタル化過渡期ですね。
2010年時点でメモリを32GB搭載。グラフィックボードは「Quadro 6000」が最高スペックでしたが、それを積んで4Kデータに挑むこともないと判断して4000を選んだ記憶があります。
私が映像編集をはじめた2003-2005年ごろはSD規格全盛。いわゆる昔のテレビサイズです。
すでにHD(ハイビジョン)カメラもありましたがそれを編集する機材はプロ仕様。ところが地上波テレビも2003年ごろからHD放送をスタートし、2008年頃にはFHD(フルハイビジョン)へと進化。そして私が買った「Mac Pro」のようなスペックが出てきたわけです。
余談ですが、当時はガラケー全盛時代です。YouTubeもスマホもない時代から映像の世界へと足を突っ込んでいたのですが、今では考えられない話として3GPデータを納品していました。つまりガラケー用の動画ファイル。「176×144ピクセル」な QCIFサイズ 。それで「うぉー!スゲ〜!」とか言ってた時代です。
そして2000年ごろには映像をパソコン編集する時代が一般的になることを感じていましたが、それが一気に加速したのがFHD化の波です。スペックを継ぎ足せばパソコンでなんでも出来る時代へ向かっていました。
ところが…
10年間でスペックはどう変わったのか?
2010年ごろから4Kが登場します。明らかに画質は向上していますが、その美しさを裸眼が求めているか?というと、答えはノーなんです。その証拠にテレビ番組のコンテンツとテレビ売上はいまも緩やかな右肩上がり。つい先日は日テレ系列が経営統合という荒療治なニュースも。
少なくとも放送4Kコンテンツは急激に伸びていません。
(テレビ番組が洗脳偏向報道だらけで見る価値ナシというのは横に置き…)
そこで買ったのが今回お別れする「iMac 2014」です。
ただし、このスペックでもマルチタスクで4K編集は厳しいスペックです。お値段は30万前後。
10年間使って不具合は1度もありません。「Retina 5Kモニター」ですが4Kデータを見たのは10年間で24時間未満だと思います。
今ではFHDデータもあまり見ません。基本的にはSDTV(720×480ピクセル)で十分です。世の中は「4K (2160p): 3840×2160」とか言ってるのに私は毎日「SD (480i/p): 720×480」ばかり見ています。
(アナログテレビ画質で十分。美しさも大事ですが中身はもっと大事!)
その「Retina 5Kモニター」も2020年ごろから残像現象が発生しました。作業で困ったことは1度もありませんがOS11(Big Sur)のサポートも終わりました。最近は暗号通貨をパソコンで触ることも減っていますがウォレットのOS非対応も気になります。
ちなみにメモリ32GBは当時のiMacでも積み過ぎなので今でも過不足なくサクサク動きます。
ということで「Mac mini」投入です。
「iMac 2014」からの性能比はだいたいこんな感じ。
- プロセッサは「Intel Core i5」から「M4」へ最低でも2倍向上
- フュージョンドライブHDD1TBからSDD1TBへ体感4倍向上
- メモリは32GBから64GBへ2倍、帯域62倍向上
- GPU性能は「Radeon R9 M295X 4GB」から「M4Pro」へ(たぶん)4倍向上
- サンダーボルトは1から5へ8倍向上
- 機械学習 16コアNeural Engine搭載
- 5Kモニターは別途手配
- WEBカメラは別途手配
劇的に向上しました。ちなみにThunderbolt1のケーブルで630GBのデータ移行の所要時間は2時間51分。ファイル形式によって転送速度が変わるのか?「最低10MB/秒」から「最高194MB/秒」でした。セキュリティソフト以外は1発で移行終了。
(セキュリティソフトは再インストールで解決)
10年という月日は全機能を最低でも2倍にしてくれました。
どの程度性能が向上したのか確認したかったので、FCで「1920×1080|60fps、ステレオ|48kHz」25分データをMOVで書き出してみました。
iMacではファンがブンブンと豪快に音を鳴らしながら所要時間20分。多少ブラウザで検索などしながらでしたが、まったく問題なく処理してくれます。
全く同じデータをMacminiで共有したら所要時間は10分。自分史上最速の体感。かなり手間な編集ですがサクサク処理してくれますね。
(さすがにメモリの恩恵でユーチューブを見ながら余裕の書き出し)
ガレージバンドやロジックプロでよく見る「トランジェントを解析中」というのもiMacでは2-30分のデータに2-30秒ぐらい待つのが普通でしたが、Mac miniは2-3秒で終わる速さ。さすがです。
そしてなんといってもこの大きさ比!
約15年前の Mac Pro の2倍の性能でありながら重さが730gという驚異的極小サイズ!
ちなみに Mac Pro の重さは約15kgですょ!ファンがブンブン回っての4K編集時代。これが会社に複数台あると排気温で暖がとれるぐらいの暑さでした。
それが音もせず、他の動画を見ながらレンダリングや書き出しする Mac mini の登場。スマホがパソコン化の時代ですから、これも時代の流れなんでしょうね。自分が歳を感じるはずです。
サンダーボルト1仕様のHDDメンテナンス
今回困ったのがコレ。タイトル写真のiMacの横に鎮座する銀色のアレ。ウエスタンデジタルの「My Book Thunderbolt Duo」を使っておりました。容量8TBのうち5TBを消化。これも10年選手ですがトラブルは1度もありませんでした。
しかしインターフェイスはサンダーボルト1のみ。さぁ困った。
処分するには忍びない。しかし増設して使う時代でもない。さりとてサンダーボルト1や2は使い勝手が悪い。しかしFHDの編集データであればストレージとして十分。
アップル純正の変換コネクタを買えば10Gbpsのまま使えるけど、単なるコネクタに7千円の出費が良いのか悪いのか…ケーブルばかり増えてもね…。
では最低10Gbps維持のまま何かよいアイデアはないものか?
ここでSSDへ傾倒する手もあるのですが、1TB平均1万円…まだHDDに分がある。
(ブラックフライデーで2TB12,000円は見なかったことにして…)
しばらくHDDで耐えた方がお得と判断しThunderbolt1+コネクタで逃げることにしました。
SSDに乗り換えたいところですがThunderbolt3のNASも使っているので、SSDは…海外でなにかやらかす時までお預けです。
4Kモニター購入はお預け。お古の「LG 34UM95-P」で我慢
これもタイトル写真のモニター。2014年製のウルトラワイドモニターを1台残していました。アスペクト比が「21:9(3440×1440)」というワイド仕様で2Kよりちょっと美しい画面です。
このタイミングで4Kモニターを新調してもよかったのですが、アップルのスタジオディスプレイはあまりにも高額で断念。同じLG社のモニターを買おうか迷ったのですが、映像制作を再開するでもナシなので一旦保留。
まずは「LG 34UM95-P」で十分。
(という痩せ我慢)
数年ぶりに使っていますが、たとえば右側で何か作業をしつつ左側で動画再生しても余裕のワイド感はさすがですね。これを買った理由も単純で「Thunderbolt接続対応」と書かれていたから。
(当時このスペックは優秀ですよね)
余談ですが、2022年モデルの「34SR60QC-B」と比較してもその差は僅かです。
リフレッシュレートが60Hzと100Hzの違いを味わうのはゲームぐらいなので、ゲームをしない私には関係ナシ。
そして「7W + 7Wのステレオスピーカー」が搭載されています。2018年を境に「5W + 5W」のダウングレード化が現在も継続中ですが久しぶりに音を聴くと「これは使える」と思わせる音質。
(USB-Cポートがないのは致命的)
と、頑張って負け惜しみを書いてみたもののさすがにiMac5Kモニターの美しさには勝てません。
先ほど「Retina 5Kモニターで4Kデータを見たのは10年間で24時間未満だと思います」と書いたもののRetinaディスプレイ恐るべしですね。さすがに10年間もRetinaに飼い慣らされると「LG 34UM95-P」の文字の汚いこと。iMacの圧倒的美しさです。
ほぼ毎日iPad画面も眺めていますから、この美しさに慣れたら他のモニターがカスにみ見える。
(まあね、FHD編集はLG 34UM95-Pでも十分なレベルなんですよね)
10年前のLGモニタでも映像はまったく問題ないですが、文字のドット感がストレスですね。理由は「LG 34UM95-P」のppi110。人間の裸眼はppi100以上になると個々のピクセルを認識できないので「このモニター綺麗だね」と認識はできるのですが、ご存知の通りMacの5Kディスプレイは218ppiという高密度。10年見続けているとほかのモニターの美しさはすべて物足りないことになるわけです。
なれれば問題ないでしょうが「LG 34UM95-P」とのお別れも近そうです。
(別れることは辛いけど、仕方がないんだぁ〜自分のため〜♪)
ちなみに27インチ画面では(当たり前の話だけど)FHDも4Kも両方きれいに見れますが、その違いが分かりにくいというのが正直なところで、4Kの美しさは31インチ以上のモニターで発揮されるように思います。
iMacを買おうか悩んでいるそこのアナタ!
モニターの美しさをリーズナブルに入手したいなら断然iMacはおすすめです。モニターのみならずスピーカー音質とカメラ付き!最高のシンクロ。
(ブラックフライデーでモニターを漁っているのはナイショ🤫)
んー…この整備済スタジオディスプレイを買って3年一括償却に踏み切るか(←そんな大げさな💦
2024.12.15追記 外部Bluetoothスピーカーの音ズレ
iMacとマジックキーボードで音量調節できていたものがモニタースピーカーや外部スピーカーだと動作せずがイラっとしますね。
それはさておき…
Mac miniのスピーカーがポンコツなので良音を求める耳のためにソニーのスピーカーをBluetoothでつないだら、噂通りの音ズレに遭遇!LSPX-S2のBluetoothバージョンは5.0です。
し・か・も、このスピーカー同士をペアリングしていると、スピーカー自体の遅延も発生。つまり「遅延の遅延」。
(これが噂の…)
モニター画面と2台のスピーカーの3要素がすべてズレますからね、これだと仕事で使えません。こんなくだらないことに人生の貴重な時間を奪われるとは…時は金なり。未解決のまま「LG 34UM95-P」の7Wスピーカーで逃げております。
Macは創造性の解放手段
途中で「Macbook Pro 2019」をサンドイッチしながら最新テクノロジーにふれる生活だけはキープしているのですが、いまの介護生活には無用の長物。
それでもひさしぶりに触わると色々な発見があります。デスクトップPCだけど MAC mini はモバイルだよね。本当に持ち歩ける。あまりにも小さなボディに驚くばかりです。
この先10年で機能によっては1,000倍程度進化すると仮定すると、いわゆる映像編集ソフトも余命10年程度かもしれません。ソフトバンクがOpen AIに投資したくなる気持ちも分かります。たぶんキーボードを打っての処理自体が時代遅れになるんでしょう。
(私の人生は2次元編集で終わりそう)
私が最初にさわったソフトは「Final Cut Express」でしたが、これが消えて「Final Cut 10」になり、そして今回「Final Cut 11」ではありますが、他社ソフトが出来ていたことがやっと搭載されただけのことで、まさか空間映像編集が進化するんだろうか?
いやいや、それは「絶対に」ないよね。
たぶん、いま10歳ぐらいの子どもが社会に出て数年もすれば空間描写ホログラムと出会い、そのような編集技術が求められる時代に変化している可能性が高いのか?
まぁ、データ量の問題が大きいのだろうけど…
でもまもなく量子コンピュータの時代になるよね。
YouTubeでAI村下孝蔵などを聴くと故人ではあってもホログラムで会話しながら人生を終えるようなシーンも妄想できます。少なくとも3Dで物事を捉える感覚は必要でしょうが、それが普及するか?というと….謎。
でも下のような動画を見ると自分の発想が時代遅れであることもよくわかります。
コメント