機械式自動巻腕時計のパワーリザーブ(駆動時間)備忘録

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コロナ自粛期間中最大の出費が時計のリフォームだったメモを残したのですが、昨日時計が戻ってきました。今回2個の腕時計をオーバーホール(以下OH)し、事のついでにポリッシュ磨きもかけてもらい、まさしく新品状態(中古だけどね)で戻ってきました。

自粛生活で最大の出費は時計のオーバーホール費用だったの巻
一般的に言われるところの高級時計を持つような柄でないのはご存知の通りですが、(何を根拠にそういうかは横に置き)二流、三流の時計をどうしようかと思案しておりました。特に自動巻。

余談ですが、このポリッシュ磨きというのは時計のボディに付いたキズを、キズが目立たなくなるまで削り落としてるようなもので、深いキズだったり、何度も磨きを繰り返しているとボディは丸みを帯びてきます。その手の売買サイトで安く売られている綺麗なも商品にシャープさが無いのはそのためです。私は今回初めて磨きましたが...元々傷がほとんど目視できないのでその出費がよかったのか悪かったのか謎。

でね、時計の知識もたまにアップデートしようと思って調べだしたら止まらなくなって、これはちゃんとメモしといたほうがよさそうだと思ったのが機械式のパワーリザーブ。時計のことに興味がない人にとってはなんのこっちゃなメモですが、たぶん調べごとに役立つと思います。

一応サクっと流れをおさらいしてメモっときます。

とりあえず時計には2種類ある

まず時計には大きく分けて「機械式(の自動巻)」と「(電池式の)クオーツ」の2種に大分類できます。もちろんアップルウォッチのようなデジタル勢や手巻きもあります。他にも細かい違いはありますが、今回OHした時計の1つは機械式の通称エタポンで、もう1つはクオーツです。

エタポンってなに

先の「機械式(の自動巻)」を作っている会社にEAT(以下エタ)という会社がございまして、その機械のことを「ムーブメント」と呼んでるわけですが、山ほど時計メーカーがあっても中身を見ると90%がエタのムーブメントという時代がございました。エタをいろんな時計にポンポン付けて生産してたのでエタポンでございます。

wikiにも書いてありますが「ブライトリング、クロノスイス、フランク・ミュラー、フォルティス、ハミルトン、インターナショナル・ウォッチ・カンパニー、ロンジン、ミューレ・グラスヒュッテ、モバード、オフィチーネ・パネライ、オメガ、オリス、タグ・ホイヤー、ティソ、スウォッチ、ジン、MINASE」などにエタポンが見られます。

今回私がOHしたエタポンは「バルジュー7750」という、おそろしく色んな時計に使われているムーブメントのひとつでした。それは売れまくったお陰でメンテしやすいメリットでもあります。

ちなみにエタポンとは別に自社ムーブメントを育てていたり、その予算を捻出できる会社は慌てる必要ありません。

エタとセリタのもめごとのゆくえ

そのエタの対抗馬にセリタというムーブメントがあります。実はエタはスウォッチ・グループに属しており、いろいろあって自社グループ以外へエタムーブメントを供給しないと発表されており、それが決行される予定だったのが2020年の今年です。

これはザックリ言うと、「スイスには高級腕時計と言われるメーカーが山ほどあり、ある意味各メーカー実力を持っているはずだけど、長年ETAに甘えすぎてオリジナリティーゼロが続いてきたから、これからはそれぞれが自前で切磋琢磨してムーブメント作ってムーブメント起こせよ」みたいなことです。もっとザックリ言うと「京都という地名と創業の元号だけでマーケティングせんと、現代の実力で勝負せんかい」みたいなことです。

でね、2020年を境にエタを持つスウォッチ・グループは自社ブランドを強化し、その供給に甘えた構造から脱せないスウォッチ・グループ以外の有名メーカーは本当の意味で技を磨いてムーブメントを自社開発するか、セリタに乗り換えるか、会社を辞めるか迫られているのが今です。

「もめごとの効果アリ」と感じたのでパワーリザーブをメモ

先にも触れた通り世界的有名メーカーですらエタからムーブメント供給が止まるだけで困る会社は多く、同一メーカーが同一モデルでもエタとセリタの2種販売していたりします。

でね、私がOHした「バルジュー7750」というのはパワーリザーブ(駆動時間) 42時間です。要は日常生活で腕を動かしている時にムーブメント機械の動きでバネが巻かれて動きつづける時計を腕からはずして42時間したら止まる時計です。そこでワインディングマシーンなんて小道具も登場しますが、今回はメモしません。

今から2-30年前は42時間なんて最高傑作ですが今はスタンダード以下。今では遺産になりつつありますが、先の「エタ&セリタ論争」なども相まって、なんとなく「確かにそーだな。うちの会社は歴史があるとか言っときながらエタポンばっかやってきた部分を見直して、自社ムーブメント頑張る時期かもな」なんてメーカーが本気で動き始めるとパワーリザーブ(駆動時間) もどんどん伸びており、まさにメーカーの切磋琢磨を感じる部分です。

みんな気にしてるパワーリザーブの時間

本題 : 2020年現在パワーリザーブで気になったムーブメント 5傑

くどいようですがパワーリザーブは腕時計を腕からはずしてもバネなどの仕掛けが動き続ける時間です。それがかつては(まぁ、今でもだけど...)3-40時間動くだけでもすごかったのですが、今でははるかにロングリザーブで動き続けるので、後々自分が欲深くなり、足を踏み外して時計を買いそうになった時の下調べメモです。

車両代金より高かったり1000万越えの芸術的時計はメモりません。50日も動き続けるような時計は動画で楽しむレベルです。

備忘録なので「メーカー、ムーブメント、時間」と「特徴や自分の好み」などの補足です。一応自動巻の範囲で。手巻きは色々と傑作があるので。

シチズン「キャリバー Cal.8310」 / パワーリザーブ : 60時間

60時間は...実に微妙ですがたぶん日本製も気になって探すと思うので正に備忘録です。「2日+12時間」。金曜日の夜に時計を外し月曜日の朝でも動いてるけどギリな感覚。でもね、商品「Ref. NK0000-10A」のデザインは洗練されていて、この時計が5万でお釣りがもらえるのか...とか思うと良い時計ですね。

ティソ「Cal.パワーマティック 80 シリシウム」 / パワーリザーブ : 80時間

80時間といえば「3日+8時間」ですので金曜日の夜に時計を外し月曜日の朝でも動いてるので重宝しそうです。ティソはスウォッチグループでETAを使えるのでどちらかというとカジュアな印象ですが新作の「シースター 1000 オートマティック シリシウム ジャパンリミテッドエディション」なんてとても良さげ。しかも11万って...価格破壊でしょ。ハミルトンやMIDO辺りもETAから同等クラスの供給を受けてそうですね。

スウォッチ「SISTEM51」 / パワーリザーブ : 90時間

少し前に話題でしたが...や、やすい。51個のパーツで3-5万程度でも買えるものが色々なメーカーの時計に載って生産されてます。先のティソでも「このムーブメントは、フルオートメーションのもと製造」と書かれております。自分の子どもにこのムーブメント時計をプレゼントするとモノ作りと時代の関係性を学び取ってくれそうです。古いSISTEM51素材はシリコン、今は「ニバクロン(Nivachron™️=チタン+ニオブ+その他)」という合金だそうで製品バリエーションが広がるそうです。なるほど。

ボーム & メルシエ 「1975A」/ パワーリザーブ : 120時間(5日間)

30万円代の予算で5日間動き続けてくれます。時計のデザインは好みで分かれるところですが落ち着いたデザインですね。スウォッチ・グループやLVMHにおされ気味の昨今、リシュモン系で最もお得感のある1本に感じました。

オリス「キャリバー111〜115」/ パワーリザーブ : 10日間

なんと10日間動き続けてくれます。値頃感のある時計メーカーの印象で、私も20代の頃に手にとってみたことがあります。その値頃感のお陰でユーザー年齢層が若くなるのですが、現行商品を見るとダイヤル周りがクロノのようなゴチャゴチャ感のあるデザインだったのであまり惹かれませんでした。ジジイになってる証拠でシンプルなものを欲しております。

どれも素晴らしいのですが今(世間はコロナでちょっとおかしな空気になっていますが)自動巻を選ぶとしたら1つの目安は「パワーリザーブ80時間以上」みたいですね。

超庶民感覚の凡人が精一杯背伸びして海外のスーパーリゾート地へ出かけて丸2日ぐらい時計を外してボケーっとできることが至福の贅沢だったりします。ブルジョアな方々はそんなことすら考えず、時計壊れたら買えばいいし、どーでもえーやん、みたいなことですが...

まぁ年齢的にはロレックスでもよいですが、それを身につけて何かをしている自分が未来永劫想像できない生活をしておりまして、たまたま今買うとしたらダイバーズぐらいという日々ですが、見れば見るほど魔力にやられるのでこれにてメモ終了。

さいごにまったくの余談ネタですが...

余談 : WEBサイト「THE EXPLORERS」のオフィシャル時計がユリス・ナルダンって...

一連の調べごとをしながら気になったのが下のニュース。

ユリス・ナルダンが地球保護の記録サイト「THE EXPLORERS」のオフィシャル・タイムキーパーに | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]
ユリス・ナルダンは、地球保護の観点で自然の写真などを載せて記録するWEBサイト/App「THE EXPLORERS」と、オフィシャル・タイムキーパー契約を結んだ。探検家チームの重要人物である写真家ベン・トゥアールは、ユリス・ナルダンを腕に、この旅へと人々を誘う。

世の中なんでもオンラインですが...

ユリス・ナルダンといえばイカリのマークでお馴染みラグジュアリー系ブランドだと思いますが、それがWEBサイト/App「THE EXPLORERS」と、オフィシャル・タイムキーパー契約を結んだというニュース。もう全くピンとこない日本語です。WEBサイトのタイムキーパーって。

もうそういう時代なんですね。何がフックになるかわかんないですよね。

〜☆〜

いゃぁ...たぶん7-8年ぶりに腰をいわしちゃって。先日実家で両親の介助を手伝っていたら「ゴキッ」と鈍い音がして、そこから数日間ぎっくり腰のような状況で参りました。初老とはよくいったものです。同時に耳も難聴気味で、思わずPCのサウンド設定で左右バランスを見直すぐらい全く聴こえませんが、しゃーないですね。

皆様も腰にはお気をつけください。

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