イヨマンテの夜を聴きながらイオマンテの「乗り越える”シカ”ないカレー」をいただくの巻

男の手(抜き)料理
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今日は北海道の釧路市にあるフレンチレストランが販売する商品のメモです。が、たぶん私は釧路市に行ったことがない。行ったことがないのに釧路市で営業されているレストランのエゾシカカレー「乗り越える”シカ”ないカレー【6食】」を通販で買ったメモです。

改めて地図を見ると足寄(あしょろ)町に行った記憶があり、たぶん阿寒湖と弟子屈(てしかが)町には出没したと思います。といっても25年以上前。残念ながら釧路湿原へは行ったことがありません。時折思い出しては忘れる北海道です。

以前に北海道の鉄道が大変なことになってて「旅するんだったら今でしょ」みたいなことを書いておりますが、もし今の生活が落ち着いたら北海道をゆっくり旅してみたいとも思っています。今年はもっぱらコロナ騒ぎですが不動産価格や自分の生き方を探りながら歳くったらキャンピングカーでウロウロすっかなー、とか思ってみたり。

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本音は「いつまでもコロナ騒ぎで止まっていられない」

おそらくGW明けからはソーシャル・ディスタンシングを保っての仕事再開企業が増えたと思いますが、そうやって再始動しても売上が戻らない会社が殆どだと思います。本格再開はこれからですね。ドイツのニュースでは経済再開で新コロ第2波は避けられそうになく日本も同じ道を辿らなければと思います。ちなみに私が4月に調べまくったキーワードが「抗体、糖鎖、有害ワクチン、医療ビジネス」でして、柄にもなくそっち系の商品を仕入れて5月の売上をリカバーしております。

アフターコロナで絶対に変わる要素を考えていたのですが、どう考えても距離と密度です。

アフターコロナで最大のポイントは距離と密度の捉え方

コロナに関係なくネットで距離が消せることは各種SNSが実証済みで、いままでの距離は「①リアルで会う、②SNSで回顧、③リアルで再会」を繰り返していたことがコロナのせいで「リアル(オフライン)もSNS(オンライン)も会う定義が一緒」になっちゃいました。なにがすごいって、このことについていけない大人のもとに育つ保育園児でもオンライン保育の家庭まで出現し、また新たなネイティブが生まれております。

いずれ日常生活に定着すると思います。

私はホテル業の経験もありますが「空間を売る」概念も薄れましたね。いつまでもそんなことを言ってられません。まだ整理できてないのでうまく表現できませんが、飲食業に関係なくあらゆる仕事がデジタルでも表現できる準備をしておかないとダメということでしょうね。

コロナ騒ぎによる距離喪失の衝撃が大きすぎる業種もあると思います。私は西日本を根城にしておりますが、今回たまたまYouTubeで見た動画のせいで縁もゆかりもないお店と出会うことになりました。できあがるまでは超非効率ですができあがると最も効率が良いファンベースによる販売チャネルに釣られました。

例えば色々な宗教団体がいろんな場所に集ってますよね。そこではその組織の人が講釈し、それを学ぶ信者がいます。ちなみに「信者=儲」です。それはさておき今までは世界中でそんなことをしていたことが滑稽に感じるほど昭和は遠くなりにけり。無意味です。

だって話し手は1人いればそれを全世界同時ネット配信で完了です。論点も骨子もブレない。集まるための固定資産税や賃料が無駄。施設維持にお布施をつのる必要もありません。もちろん物理的に顔を見てコミュニケーションする意義は理解できますが、建物維持コストに疑問を感じずこれからも続いたとしたら、ちょっと頭がおかしい。お金はもっと有用な使い方をされるべきでしょう。コストをかけずに集まる方法はいろいろある時代ですから。

いずれにしても新型コロナウイルス最大の貢献は「距離をゼロにした」ことだと思います。そこで気になったのが釧路のフレンチレストラン「イオマンテ」さんです。

釧路にあるイオマンテというフレンチレストランの動画に捕まった

伊東久男は「イヨマンテ(IYOMANTE)」で、今回触れるレストランは「イオマンテ(IOMANTE)」です。語源としては「イオマンテ」が正しく、それを発音すると「イとオ」の間に渡り音の「Y」が挿入されるので「イオ」が「イヨ」に変化するということがウィキに載っていました。おそるべしウィキペディア。

こちらのレストランもコロナ禍にギャフンと言わされたようで、地元では有名だろうと推察しますが私にとってはネットがなかったら生涯知る由もない遠方のレストランです。アフターコロナの変化を探るのにあまりにもタイムリーだったのでお世話になってみました。それが「乗り越える”シカ”ないカレー」です。

念のため触れとく伊東久男の「イヨマンテの夜」

内地に住んでいる人で、私のように50歳が近い中年でも伊藤久男という名前だけではポカーンとしますよね。かくいう私もスマホに曲が入っているのに「イオマンテの夜」でサーチしたせいで「あれ、持ってたはずだけど」という記憶レベルです。

詳細はウィキを見ていただくとし、この曲は昭和24年(1949年)に最近某局NHKで話題の古関裕而が作曲したわけですが誰が聴いてもインパクトがありますよね。伊藤久男といえば「山のけむり」「高原の旅愁」「あざみの歌」あたりが有名ですが、なかでも代表作が「イヨマンテの夜」です。

世界中の全飲食店が動画でオープンキッチン常態化

振り返ってみると殆どの飲食店は調理場が見えません。隠してるわけではないけど客も腰をあげないと調理(場)が見れないキッチンは山ほどあります。そもそも「調理場を見(せ)たからそれがどーした」みたいなことでもありますが、昔は調理場を見せる仕掛をイノベーション的に捉えてた時代もあるわけです。

私のかすかな記憶ですが、30年ぐらい昔に上海をウロウロしていた頃「オープンキッチン」というキャッチは斬新だったはずです。今からたった30年前の話しですが、ネットで上海を写真検索すると出てくる写真は昔の租界の面影が残るものばかり。まだそういう時代でした。私は飲食系情報がからっきしダメですが単語として「ニューヨークスタイル」とか言って調理風景が見えることが売りの時代が共産圏の上海にもあったことを今でも覚えています。

でね、ユーチューブではお馴染み突然の「おすすめ動画」登場。見たのは下の動画。

去年の12/25の様子が28日にアップされておりまして、私が見たときの再生回数は2720ですから、まぁ地味な展開ですが、たぶん今後も動画が続けばこのチャンネルは確実に再生回数を伸ばしてくると思います。

フレンチレストラン「イオマンテ」動画の魅力はガツガツしていないユルさ

動画にツボった要素は3点ありました。

  1. (どんな映像も)舞台裏映像は面白い
  2. お店、地域、地方特有の時間の流れが面白い
  3. 飾らない女性スタッフのすっぴんトークが面白い

完全にシェフの人柄と釧路時間にやられる動画です。

更にシェフから生活感が一切漂ってこない不思議さ。

アップされているどの動画も3世代に渡って見られる清潔さやナチュラルさが漂っておりますが、その理由は自分(たち)の思いだけを映像化し、著作がある他人のコンテンツを使うこともなければその意見にすり寄ってコンテンツ化を試みないオリジナル感。特に今年の飲食系動画は「いまの日本社会はおかしい、マスクがどーたら、うちは自粛せず営業する」といった経営者の憂さ晴らし自慰動画は辟易です。結果ディスったコンテンツは見る側の心も貧しくなります。

やはりローカルにはローカルの時間がありますよね。パリの時間、リヨンの時間、釧路の時間。映像には演者の生き様が出るというのはこういう映像。いや、ほんと、ネットにはいろんな経営者動画があり、動画には人柄がでます。この分野は撮りまくっていたので鼻が利きます。いくつかの動画を見ているうちに「まぁ買ってみるべ」と相成りました。

ちなみに…

今回イオマンテさんの動画を見ながら感じたことですが、今までの動画はプロでもセミプロでも知り合い同士が絡んで台本に載せて撮ったものが放送or配信されてましたが、これからは視聴者参加型が増えると思います。というのも各動画に映るスタッフの所作はネット動画に対してもネイティブを伺わせるトークですよね。もはやデジタル操作は若者の特権という表現事態が古臭く「ネット動画」という物事を切り分けた視点でメモしている私がジジ臭いということです。ネイティブにとってはどこまでもネイティブなだけですから。

動画に「映りたい」とか「映りたくない」という昭和な常識をネイティブが令和の常識で一掃してくれるお陰で映像から自然体が滲みでております。どちらかというとシェフの方が動画の体裁を整えようとしてる感じですよね。それだけ世代間で表現感覚は異なるわけです。

今まではテレビ的にサントリーのセサミンみたいな脚色を感じるインフォマーシャルをダラダラと見さされた最後に「なんだょ、CMかょ」みたいなオチでしたが、これからは作られていない真実のインフォマーシャルが増えてくると思います。

「乗り越える”シカ”ないカレー」を買ってみた

ことの経緯はこちらの会社に関わらずですが、全国的コロナ自粛で飲食店が痛い目をみた状況が下の動画で語られております。

コロナ禍でも頑張って作ったレトルトカレーのお値段が1個780円(税込)なんです。これを私が住んでる場所からオーダーしますと送料が1,600円なので2,380円(税込)です。いかに私がアホでもこれは買いません。2,380円のカレーなんて食べたことがない。

その次のロットが6個5,050円(税込/送料無料)です。みなさま電卓を叩いて差額と利益率をご想像ください。若干お得感が漂ってきますがレトルトカレーとしては高いですよね。そこで思い出したのが以前メモった富山の薬膳カレー。

健康志向なレトルトカレー『富山 廣貫堂 やくぜんカレー』
最近は緩ネタ系のメモが多いですが本日は生薬配合のレトルトカレーメモです。 しょっぱなから話がそれますが、そのむかし友人とスリランカをウロウロしていた頃(‥大昔ですけど‥)日本の独立系カレー屋社長の遊び...

あのカレーも「薬膳」という付加で高額でしたが、今回感じた視点のひとつは「アフターコロナは店内食も通販も内容が同じなら値段も同じになる」ような気がしております。今まではテレビで話題の「たべれべえが監修」だけで料理どころか鍋や包丁も売ってましたが、実のところ客から見て監修してるかどうかはさっぱりです。

私にとっては贅沢カレーのひとつブルーノカレー

カレーレストラン ブルーノ | メニュー
カレーレストランブルーノではすべて手作りでお作りし続けております。自慢のカレーの他に、カフェスイーツとドリンクもご用意!レトルトカレーも大好評発売中!

これを書きながら関西圏ではわりと有名なブルーノのカレーを思い出しました。案外とお得なお値段ですが、それでも私には贅沢カレーです。改めて「んー、1パック780円かぁ。まぁ田舎ジジイにとっては超贅沢カレーってことになるんだけど」と思っていました。

自分なりにどうやったら値下げせずに売れるかを考えておりました。

一般的なレトルトカレーは100-200円代の印象が強すぎますよね。今回これだったら迷わず買ったかも知れないと感じたポイントは「エゾシカ情報(頭数、調理法、味、栄養価など)」「味」「サスティナブル」「寄付する仕組み」の4点。

「①エゾシカ」の知識がゼロなことと、肉の記憶は「牛、豚、鶏」が幅を利かせすぎて「鹿」のデータストックがありません。北海道では「羊や鹿」が日常でも内地では非日常。ここがコストのポイントでしょうが、そこが曖昧で….。ポイントは味と栄養価。

「②味」は好みもありますよね。私は先に書いたブルーノやインディアンカレーが好きで、どちらかというと最初口に入れたときは甘さすら感じるけど、食べ進めると「あ、辛っ、カレーだ」みたいな辛さをジワジワ感じつつも辛味がマイルドという不思議系カレー。事前情報なく780円はお値段がちょっとお高いと感じるのが私の感覚です。値段の感覚は人それぞれです。

インデアンカレー Indian Curry | 1947年の創業以来ずっと守り続けている味
インデアンの味は、創業者の母が考案したものを1947年以来ずっと守り続けております。

「③サスティナブル」はパッケージが間に合わなかったということでご覧の状態で届いたわけですがカレーパッケージの箱は100%ゴミですから、商品表示ルールの範囲内で極限まで簡素化してよいですよね。そのコストを別のことに使うべし。まぁこれが常態化するとどこで買ったカレーか分からなくなるので目印は要りますが。

まぁ…いろいろと考えさせられるパッケージ

「④寄付する仕組み」は今回はウイルスですがアフターコロナでの価格設定では常識になるかもしれません。社会問題をシェアして解決策を探る仕組み。例えばカレーを1パック買うと100円が寄付されると仮定し、塵ツモで医療や介護施設へ寄贈される仕組みとか、即可能。

ちょっとだけ真面目なことを書きますが…

社会の更なる2極化という客目線で飲食店を覗くと、新コロなんてどーでもよくて腹が空いたら適当な値段の店に入って食べる。ただそれだけですよ。だけどそれだと旧態店舗はキャッシュフローが2-3ヶ月でブローして内部留保が燃え尽きるので、一見いままでと同じようなことをしているように見えて実は「素材、メニュー、技術、選択肢、提供時間、密度」など2極化対応準備が必要だと思います。

「乗り越える”シカ”ないカレー」の味

そもそも論ですがフレンチレストランのカレーです。なじぇ。

フレンチで思い出しましたが、そもそもフランス料理はイタリアのメディチ家とのつながりで急速に財をなしたフランス王朝のルイ16世がフランス革命で倒れちゃって、王宮で働いてた料理人がほっぽり出されて橋の下からスタートしたグルメがフランス料理(←かなり雑な表現だけど)というのを思い出しながら「世の中に革命的なことが起こると一夜にしていままでにないことが起こるという意味で今がそれかなー」なんて妄想しています。それが今回のカレーと結びつくわけではないですが。

どこで作ってるのかと思えば….

これが釧路からレターパックライトで到着しました。最安値の送料ですよね。お世辞にも発送は早くないですし、パッケージも極限まで簡素化してますし、到着したレターパックを見て「あ、カレーだ」だけのことです。

そんでもってどこの工場で作ってるのか見ると道民にはお馴染みベル食品。本日のスープカレーとかのアレです。ミスターのカレーなんて税込972円って顎が外れそうなお値段。米ナシでルーだけですよ。道民はブルジョアが増えてるのかなぁ。

「乗り越える”シカ”ないカレー」の味は甘口と中辛の中間ぐらいです。甘ったるくない甘口といった感じ。ジワジワと辛味が来るでもなし。かといって甘すぎるお子様向けでもなし、さりとてお子様でも食べられる辛さ。取り立てて特徴を感じるルーではありませんでした。キッパリ。ですがいわゆる大手の有名なレトルトよりも後味がさっぱりしているように感じます。胃もたれナシ。

ルーに野菜は一切見当たりませんが、わりとボリューミーなエゾシカ肉がドーンと入っておりまして、牛肉よりも歯応えがあります。私も(たぶん)初めて食べたのですがエゾシカ肉は美味しいですね。とても肉肉しい。私はめったに肉を食べませんが肉好きにはたまらない歯応え、食感、肉厚を感じました。

盛り付けが雑でスンマセン

Yahoo!ショッピング : 乗り越える”シカ”ないカレー【6食】

前にも書きましたが高齢社会ですので老人は1パック100gでok。インスタントの袋麺もしかりですが、そろそろ半分の量で商品化するメーカーが出てこないですかね。一番お金を持ってる高齢者は手に取りやすいと思いますが。

ということで「乗り越える”シカ”ないカレー」のメモでした。ごちそうさまでした。

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