くらしのやきもの事典

ありがたい一冊
くらしのやきもの事典
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GWの暇な時間は危険ですね。

もっぱら断捨離中ではありますが、その中身の殆どはデジタルガジェットです。これが終わったら趣味の分野にも手をつけようと思っておりますが、久しぶりに陶磁器を検索し始めたら止まらなくなり…どこまでも足るを知らぬ検索ぶりに、検索した自分自身が疲れました。

口座も紐付けないまま寸止め放置中

たぶん以前に書いていると思いますがオジサン無類の白磁好き。だからといって人間国宝級の使わない白磁を眺めて楽しむほどのゆとりはございませんが、そういうものを見はじめると止まらなくなります。とにかく美しい。断捨離してるぐらいですから最近のトレンドは知らないのですが、知らない間に終売したものが物欲を刺激し、その面白さにハマるとついつい画面を眺めてうっとりしておりました。

それでですね…

以前に絵についてメモを残したことがあります。

「みんなと一緒」の時代から「私はこういう人」の時代へ – en1

書いた内容は「将来人口が減りはじめた時、若い時に養った目利きが、まだ若い年齢のうちに役立つ時がくると思う」的なメモでしたが、本日はその陶磁器版メモです。

オジサンは極めて平凡な人生でして、芸術、伝統、歴史とは無縁の人生でしたが気がつけば越前焼、信楽焼、清水焼、備前焼、有田焼、波佐見焼など、いずれの窯も泊まり込みで撮影する機会に恵まれたお陰で焼き物の知識も僅かばかりですが深まったお陰で気づいたことがあります。それが絶賛赤字中のメルカリでも売買されている陶磁器の数々。

よく「メルカリはせどり(転売)で稼げ」みたいなことを言われますが、「これはちょっとヤバイだろ」という逸品が人知れず売買されてますね。そういう知識を持ち得てる方であれば買い漁りたいぐらいの衝動にかられるほど名品がゴロゴロしており驚きました。私も思わずポチりそうになるぐらい激安。それで思わず引っ張り出したのがこの本です。

この本、陶磁器の素人におすすめの一冊です。

日本全国津々浦々全ての焼物、窯元が網羅されているわけではありませんがメジャーなものは網羅されておりますし、一般的にはマイナーなものも知ることができる本でして、私が確認したかったのは砥部焼、石見焼、上野焼でした。そういうちょっとマイナーな窯元も載っています。

上野焼の知識注入

フリマアプリ内では本当に驚きの逸品が売買されております。簡単に言えばインスタグラマーとかに登場する「わぁ〜なにこれステキ〜」みたいな自慢大会の逸品がゴロゴロ。

よくありがちな掲載文は、たぶん商品価値をご存知ないお子様が「実家の食器棚に置いてありました。使っていない食器です。どなたか使ってください。」といった内容。おいおい、それ幾らする思っとんねん!そんな価格で売るアホおらんやろ価格です。それでも売れないで放置されていたりします。

もちろん陶磁器は好みがあるのでどんなに国宝級でも自分の好みに合わなければ手に入れても喜びは小さく単なる優越感に浸るだけだと思います。高級時計を手に入れて喜ぶ感じですかね。そしていずれは再びの断捨離。

P2Pシステムは恋愛みたいなもんで若者受けする仕組みですね。

もう7-8年前のことですが撮影に一輪挿しが必要だったのでネットで好みのオールドノリタケを探しまして、とても気に入った一輪挿しを見つけたのですが結局買いませんでした。すっかりデザインは忘れてしまったのですが今でも時折「あの一輪挿し買っとけばよかったなぁ」とか思うことがあります。「買い物は一期一会と心得よ」という自己暗示のもと散財するわけですが…今でも気になるということはよっぽど自分の好みのデザインだったみたいです。

そんなこんなで良品を激安で探し当てた時の喜びたるや天にも登る気持ちの逸品と出会うには知識が必要で、最低限のキーワードは自分で勉強しとかないと損だぞ、というメモでした。

ちなみに買いはしないけど眺めて楽しむ検索ワードは「OCCUPIED JAPAN」「統制陶器」「里帰り」「インドの華」「禁裏様式」など。見ているだけで楽しいのでついついね。最近以外にもハマったのがニッコーさん。既に110年の歴史なんですが興味がないと調べもしませんよね。日航ではなく日航ホテルの客室置かれたりしている白い陶磁器のメーカーさん。旅の仕事をしているとホテルにもよく泊まりましたが「どんだけ売っとんねん」というぐらいよく見ました。

ニッコーさんは基本シンプルで実用的な商品群ですが最近は少しデザイン寄りな器も目にします。

ということで、ちょっと話がそれましたがP2P売買が当たり前の時代ですしお宝に遭遇しても知らないと損ということで焼き物の素人でも1冊ぐらい手元に置いとくとチラ見に助かる本のご紹介でした。

エシカル、シェア、サーキュラー…言葉遊びが続いておりますが、結論はモノを大事にし、良いモノは次の世代に受け継がれ、どーでもいいモノはフリマ系アプリの養分ということですかね。

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