老老介護や認認介護のニュースに胸が痛む

老人社会
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老老介護や認認介護の凄惨なニュースを目にする機会も増えてきましたが、これも一瞬で過ぎ去るニュースかどうか興味あるところですが…たぶんこの先10年ぐらいで1度は話題の中心になると思います。その次が孤独死ですかね。

大きなニュースにかき消されると話題になりませんが小さなニュースを丁寧に摘んでいる個人サイトもあり「えっ、いつそんなことあったの?」という悲しきニュースは案外簡単にネットで見つけられます。

 

誰もに公平に訪れる終末

案外と高齢者の方が往生際が悪い部分も感じられますがこの場所では決めゼリフのひとつの感がある「誰だっていつかは死ぬ」わけですがポックリ逝かないと大変なんですよ。本当に。

老老介護というのは生易しいものではありません。これに認認介護が加味されると…元々の性格がよっぽど楽観的でないかぎり誰だって答えのない悩みを抱えることになります。

細かいことはその手の本を読めば詳しく解説してあるのですが、そもそも何年も連れ添った夫婦で認知なんてことを告げられても理解し、飲み込み、腑に落とすこと自体が難しいわけです。それを少しずつ受け止め、自分なりに整理し、消化し、そして互いに逝く準備をしつつ生きるという行為は修行のような感じもしますね。

 

あらゆる「力」が衰える時にこそ社会が支える必要性なのに

老老介護や認認介護が発生する時期の多くは当人の判断力が急速に落ちゆくタイミングですが、そういう理解力・判断力が急降下するタイミングでの介護や認知と戦う介助者の気苦労も半端なき精神状態です。

実はこのタイミングで当人のあらゆる「力」が一気に減りはじめます。体力、気力、行動力、記憶力、集中力、経済力、判断力、決断力…。これを維持しながら買い物、料理、洗濯、掃除は相当無理をしながらの行動ですが多くの高齢者は「親子では時間軸が違う。親は親、子は子」を意識して頑張るわけです。しかしまぁ、そんなことを言ってるのも1世紀程度じゃないかと思いますが…。

この手のニュースには「悩みを自分だけで抱え込んでしまうことが多い」なんて書かれるわけですが、この表現は傲慢だと感じます。老老介護や認認介護が発生した時点では既に公的機関に頼る余力が無い状態です。公的機関から動かなければこの問題は減りませんし増え続けると思います。

よく「地域包括ケアを使ってください」なんて言われますが、その方々のご苦労と給与を知ると更に疲れがドッと出ます。ケアマネさんもスーパーマンじゃないですからね。頼れないぐらい認知症や要介護者が増えるスピードの方が早い気がするのは気のせいですかね?急速に増えていると思います。

 

私の親もいずれボケ、動けなくなる日がやって来る

私も既にこの兆しを感じますが辛うじて自立しております。それもこの先1年程度で急展開し介護や認知問題が発生すると思います。息子としてどう対応しようか悩むところではありますが…結論としてはなるようにしかならないわけですが…。

子として思うことは、夫婦存命であれば片親の判断力がなくなるギリギリまで自身の意見、意思を尊重した対応をしてあげたいと思っています。人は同時に死にませんから夫婦どちらかが病に伏し、どちらかが助ける状態になったとき、手助けする気持ちはありますが、あくまでも決断は夫婦間にあり船頭はその時冷静に対応できる片親であると思います。

ただね、その元気である片親すらボケはじめちゃったら子の出番です。

 

この国の寝たきり老人増加は起こるべくして起こっている

これは以前にもチラリと触れましたが…要介護度の低い認知症ケアが大変というのはよく知られたことです。要介護度が低くても行動範囲が広いので手がかかります。ボケてはいないけど要介護度が高い人も、それはそれで手がかかります。こういう区分けを患者や家族の意思ではなく医療目線で見ると、切った張った的な対応にならざるを得なくなり、結果として実態に即していないのでトラブルわけです。

先日新聞折込の求人広告を見ましたけど…たぶん手取り13-4万と推定される内容だらけです。(国家)資格保持者でもこの給与で夜勤ともなれば続けられず時給バイトの方が稼ぎが良くなったりする昨今。この業界に限りませんが良さそうな待遇を謳いながらボーナスや退職金なしが当たり前の時代です。サ高住の管轄に国交相が登場する辺りが介護周りの金儲け臭を感じざるを得ません。

万人に合う対処は難しいですが、病気を患っている当人の意思と、それを支える家族の意思によって余命や余生が計画されないといけないにも関わらず、人生の最後で社会保険や介護保険のルールに人生を合わさせる不都合で歯車がぎくしゃく言い出すわけです。そこへ人不足が重なるので…いやはや死ぬのも簡単ではない時代です。

〜・〜

でもね、夫婦の終末期自体に痛ましい事件や事故が目立ち始めるということは(社会)構造的問題や限界があるんだと思います。ここまで高齢化した社会が歴史的にないので過去には小さな問題でしたが超高齢化本番手前でニュースが目につき始めました。つまり大きな問題になるヒヤリハット的展開です。

2025年以降が大変な事態になることは推して知るべしです。

「ピンピンコロリ(PPK)」のポイントは身内のトリアージ力 – en1

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